Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今仁 生美 名古屋学院大学, 外国語学部, 助教授 (20213233)
三藤 博 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (60181939)
竹沢 幸一 筑波大学, 文芸・言語系, 助教授 (40206967)
金水 敏 神戸大学, 文学部, 助教授 (70153260)
近藤 泰弘 青山学院大学, 文学部, 助教授 (20126064)
稲田 俊明 九州大学, 文学部, 教授 (80108258)
KIM Soowon ワシントン大学, 言語学科, 準教授
LI Audrey 南カリフォルニア大学, 言語学科, 準教授
BARRY Schein 南カリフォルニア大学, 言語学科, 準教授
HAJIME Hoji 南カリフォルニア大学, 言語学科, 準教授
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Research Abstract |
日本側の主要メンバーが7月に渡米し,集中的な打ち合わせを行い,扱うべき現象の確認,理論面での調整,データの扱い方に関する技術的理解を終えた。11月に田窪が渡米し,Hoji氏(および,自費参加の金水氏)とともに、第7回Japanese Korean Linguistics Conferenceで本科研の研究課題に基づくWorkshopを開き,成果の一部を発表した。その内容は以下のとおりである。日本語における最近の歴史的変化は,表現の必要性から生じるが,その生じた結果,および,生じる方向性は,普遍文法により説明されることが判明した。現在,いわゆる外国語の影響として簡単に説明される「ニヨッテ受け身」や,「彼,彼女」などのいわゆる3人称代名詞類の振る舞いはこの観点から説明されるべきことがわかった。このワークショップにより、次年度のより理論的な取り扱いおよび,朝鮮語,中国語における関連構造との比較の準備ができた。12月に米国側メンバーが来日し,個々人の担当部門の確認,理論,データの交換を行った。これら会合におけるあらたな知見として日本語,中国語,韓国語,英語の数量詞,述語づけ,束縛,結果構文に関する記述的,理論的な進展が見られた。また,スクランブリング,話題科,束縛,量化詞に関する現象の相関を示す現象の発見とそれらを説明する統語的,意味的理論が提出された。これらは現在,生成文法理論でもっとも重要な研究対象の一つである。
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