1996 Fiscal Year Annual Research Report
技術革新と経済発展との相互作用に視点を据えた日米欧の発展軌跡の比較分析
Project/Area Number |
08044025
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 千仭 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (60220901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JACKSON Mike 英国Humberside大学, 情報システム学部, 学部長
勝本 雅和 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (90272674)
SCHNEIDER Ch IIASA, 主任研究員
柴 直樹 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (50226164)
宮崎 久美子 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (20281719)
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10134826)
FORAY Domini 仏Ecole Centrale Paris経済学部, 教授
SILVERBERG G IIASA, 主任研究員
KANIOVSKI Io IIASA, サブプロジェクトリー
JAGER Jill 国際応用システム分析研究所(IIASA), 副所長
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Keywords | 技術経済 / 技術経営戦略 / テクノ・メタボリズム / DEA / 進化経済学 / 経済発展 / 技術競争力 |
Research Abstract |
本研究は、3年計画であり、技術革新による発展制約要因の克服→持続的発展の確保→発展に誘発された更なる技術革新という技術革新と経済発展との相互作用に視点を据えた日米欧の発展軌跡を実証的に比較分析することにより、地球環境問題、国際間の確執・世界的な技術革新の停滞を始めとする21世紀に向けての実践的処方箋たりうる「歴史的示唆」を抽出し、その得られた示唆を分析対象国相互に導入するとともに、ロシア・東欧・アジア地域に移転する方策を分析することを目的としている。 本年度は、その初年度として、進化経済学を中心とした既存分析のレビュー、基本的な分析視点の確立、新たな分析手法の検討、データの構築を行った上で、予備的な分析を実施した。基本的な分析の視点としては、技術を「産業活動及びそれを取り巻く外的環境と共生し、相互の循環関係の中で共に成長・成熟・衰退する有機的なシステム」として捉える「テクノ・メタボリズム」に基づくこととし、この視点から、新たな分析手法を開発するとともに、国レベル、産業レベル、企業レベルでの分析を進めることとした。 この結果、「技術ストック動態計測モデル」「全生産要素体化型技術ストック貢献分析モデル」「技術サービス価格及び研究開発投資内部収益率を同時に計測するモデル」「研究開発投資決定要因分析モデル」「研究開発投資企業戦略モデル」「テクノ・メタボリズム連関分析モデル」「技術・産業構造・成長の相互作用モデル」「企業内技術競争力形成・蓄積モデル」などの新たな分析モデルを構築するとともに、DEA(Data Envelop Analysis)を拡張した技術ポテンシャルの計測手法を開発した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Chihiro Watanabe: "The perspective of Techno-Metabolism and Its Insight into National Strategies" Research Evaluation. (1997)
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[Publications] 渡辺千仭: "技術ストックのリ-ドタイム及び陳腐化率の動態分析" 研究・技術計画学会年次学術大会講演要旨集. 240-245 (1996)
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[Publications] Chihiro Watanabe: "Testing and Analysis of Techno-Metabolism for Sustainability" 3rd Eurolab Symposium Proceedings. 2. 14-37 (1996)
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[Publications] 木嶋恭一: "DEAを用いた日米の研究開発投資の効率性の評価" 経営情報学会1996年春季全国研究発表大会予稿集. 93-96 (1996)
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[Publications] 木嶋恭一: "組織生存力としての研究開発投資効率の概念とDEAによる相対的評価" 経営情報学会誌. (1997)
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[Publications] Chihiro Watanabe: "National Approaches to Technology Policy in a Globalizing World Economy:The Case of Japan" Nomos Verlagsgesellschaft,Munich, 408 (1996)
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[Publications] Chihiro Watanabe: "Choosing Energy Technologies:The Japanese Approach" OECD/IEA,Paris, 336 (1996)