1996 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジルと日本におけるポルトガルの領土拡張政策と宗教活動に関する総合的な研究
Project/Area Number |
08044028
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小岸 昭 京都大学, 総合人間学部, 教授 (60000600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ローレイロ V・R パラー大学, 人間学部, 助教授
ボルシェス Ch. フランシスコ, ザビエル研究所, 所長
リーマ L・C リオデジャネイロ, カトリック大学・文学部, 教授
メネーゼス E・D・B セアラ国立大学, 総合社会学部, 教授
シュペルバー S・F カンピーナス大学, 文学理学部, 教授
カンポスニハイン M ケルン大学, 文学部, 助手
フェルトマン H ケルン大学, 文学部, 教授
細見 和之 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (90238759)
米井 力也 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (50178373)
田所 清克 京都外国語大学, 外国語学部, 教授
ヨリッセン E 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (10252397)
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Keywords | 異端審問 / インド / カトリック / キリシタン / 植民地主義 / ブラジル / ポルトガル / マラ-ノ |
Research Abstract |
平成8年7-8月のブラジル研究は、ブラジル在住のユダヤ系研究者である文化人類学者のシュペルバ-女史とロ-レイロ女史、およびブラジルの代表的な作家サンチャゴ氏の参加を得て、おおむね当初の計画通りに行なわれた。とくにサンパウロでのシンポジウム「ブラジルにおけるポルトガルの宗教政策」と同時に、リオデジャネイロでのシンポジウム「20世紀におけるブラジルへのユダヤ人移住」は、大きな収穫であった。 平成8年12月のインド研究では、ゴア州立フランシスコ・ハビエル研究所所長ボルシェス神父およびインドのユダヤ史研究家ピ-タンバラン教授の参加を得て、予定通り行なわれた。ケララ州州都トリヴァンドラムでのシンポジウム「コーチン・ユダヤ人の生活と文化」と同時に、コーチンおよびゴアでの「インドにおけるポルトガルの宗教活動」は、日本側からの参加者にとっては今後の研究に資するところがきわめて多かった。 平成9年3月の北海道への研究旅行は、当地の若手研究家、古賀徹氏と高橋吉文氏の研究発表とそれにつづく共同討議によって、多大の成果を得ることができた。 以上のシンポジウムならびに各地でのフィールドワークは、小岸の著書『離散するユダヤ人』(岩波書店)、小岸/ヨリッセンの連載エッセイ『インドに来たユダヤ人』(平凡社)、細見の著書『アドルノ』(講談社)、および米井が目下執筆中の『キリシタン文学』(平凡社)の出版および執筆に大いに役立った。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 小岸 昭: "ゴアで処刑された最初のユダヤ人" 月刊百科(平凡社). 408. 31-38 (1996)
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[Publications] E・ヨリッセン: "消された歴史像" 月刊百科(平凡社). 405. 19-26 (1996)
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[Publications] E・ヨリッセン: "テクストの表と裏" 月刊百科(平凡社). 410. 31-38 (1996)
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[Publications] E・ヨリッセン: "16、17世紀における日本とキリスト教" 現代における人間と宗教(京都大学出版会). 129-167 (1996)
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[Publications] 米井力也: "天狗と仏神-キリシタンと仏教-" 「説話論集」第6集(清文堂). 321-358 (1996)
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[Publications] 米井力也: "キリシタンの聖書-「徴税人」の翻訳をめぐって-" 日本文学(日本文学協会). 7月号. 57-64 (1996)
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[Publications] 米井力也: "受胎告知-キリシタンの翻訳と絵画-" 国際交流. 73号. 28-33 (1996)
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[Publications] 小岸 昭: "スペインを追われたユダヤ人" 筑摩書房, 344 (1996)
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[Publications] 小岸 昭: "離散するユダヤ人" 岩波書店, 216 (1997)
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[Publications] 細見和之: "アドルノ" 講談社, 334 (1996)