1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044056
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大塚 孝治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20201379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RICHARD F Ca エール大学, 物理学教室, 教授
ADRIAN Gelbe ケルン大学, 物理学教室, 教授
PETER von Br ケルン大学, 物理学教室, 主任教授
金 佳恵 東京大学, 大学院・理学系研究科, 日本学術振興会特別研
本間 道雄 会津大学, 総合数理科学センター, 講師 (40264569)
中田 仁 千葉大学, 理学部, 助手 (80221448)
杉田 道昭 日本原子力研究所, 研究員
吉田 宣章 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80182773)
水崎 高浩 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50251400)
有馬 朗人 理化学研究所, 理事長 (40011465)
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Keywords | Qフォノン / sd殻 / Pd / 混合対称状態 / ベータバンド / ベータ振動 / 奇核 |
Research Abstract |
本研究計画の中心的テーマであるQフォノン理論については、2番目の2+状態の構造についての研究を主に行った。Qフォノン1個の状態と2個の状態の適切な重ね合わせによって、群論的に特別ではない。一般的な状況に於いて2番目の2+状態が良い近似で作られる事を示し、重ね合わせの確率振幅の表式も与えた。成果は投稿作業が終えており、この報告の時点では投稿されているはずである。日本側からは大塚、水崎が、ケルン側からはBrentano他が参加した。また、sd殻に於けるQフォノンの有効性についての研究を殻模型の立場から行い、論文を投稿、受理された。 Qフォノン理論のもう一つの主要なテーマである陽子-中性子自由度の導入については、更に研究を進めて、又、その成果をブタペストで開かれた国際会議で発表した。この研究には、日本側からは大塚、金、ケルン側からはBrentano、Gelberg他が参加した。Pdアイソトープに於ける2+混合対称状態についての論文が出版された。 いわゆるベータバンドの構造については、単純なベータ振動に加えて、ガンマ振動量子の二重励起が大きく混ざっているという指摘を、E2定理などを用いて行ってきたが、それについての系統的な研究を進めた。これには、日本側からは大塚、杉田、金が参加し、エールからCastenが、ケルンからBrentanoが参加している。理論解析はほぼ終了したが、それに関する実験データの評価が予想以上に困難でやや研究に時間がかかっている。 奇核の構造については大塚、吉田らの日本側研究者と、ケルンのBrentano、Gelberg他による質量数130近辺の核での研究がケルンにて得られた実験データを用いて進められ。論文投稿作業中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.-H.Kim: "Supersymmetric Multiphonon Structure" Phys.Rev.Lett.76. 3514-3517 (1996)
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[Publications] K.-H.Kim: "IBM-2 Calculations of even-even Pd Nuclei" Nucl.Phys.A. 604. 163-182 (1996)
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[Publications] M.Sugita: "El Transitions in Rare Earth Nuclei and the SPDF Boson Model" Phys.Lett.B. 389. 642-648 (1996)
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[Publications] Y.Utsuno: "Distribution of E2 Excitations in sdshell Nuclei" Phys.Lett.in press.
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[Publications] U.Neuneyer: "Coincidence and Correlation analysis for Low Spin States in ^<128>Xe" Nucl.Phys.A.607. 299-326 (1996)