1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大橋 陽三 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80022599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JOHN Learned ハワイ大学, 天文物理教室, 教授
府川 峯夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (40044763)
上原 貞治 高エネルギー物理学研究所, 物理第二研究系, 助手 (70176626)
林野 友紀 東北大学, 理学部, 助手 (10167596)
山口 晃 東北大学, 理学部, 教授 (60004470)
北村 崇 近畿大学, 総合理工研究所, 教授 (10013426)
小早川 恵三 福井工業大学, 教養部, 教授 (00031287)
三井 清美 山梨学院大学, 経営情報学部, 助教授 (80013340)
岡田 淳 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (90013341)
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Keywords | 宇宙ニュートリノ / 深海実験 / 光検出器 |
Research Abstract |
今年度はこれまでの活動をまとめて、二つの論文を準備した。 ◎"Highly Sensitive Optical Detector for a Use in Deep Underwater"一光電子レベルの微弱な信号に感度があり、5000m近い深海で使用できる光検出器を開発した。光検出器のセンサーは口径15吋の光電子増倍管(PMT)である。PMTと附属の電子回路はガラス製耐圧容器に収めて外圧より保護される。深海現場には容易にアクセス出来ない。そこで電子回路は遠隔監視・制御の機能を備えている。信号はタイミング情報を損ねないように光に変換して出力する。圧力容器には電気コネクターと光コネクターが各々一個ずつ取り付けられている。消費電力は10w以内に収まる設計である。検出器はレーザー光源及び宇宙線による水中チェレンコフ光で詳しい較正実験が行われた。又ハワイ沖の実験予定地である深海で予備テストが行われ、その結果は満足できるものであった。 ◎"A search for High Energy Neutrinos from Galactic Nuclei"宇宙ニュートリノを検出する際の主たるノイズ源は大気ニュートリノである。高エネルギー天体源から放射されるニュートリノのスペクトルは大気のそれに比してハードであり、エネルギーが高いほど信号検出に有利になる。超高エネルギーではニュートリノ反応によって核カスケードが発生する。カスケードはミューオンに比して飛程は短いが強い光を放射する。この点に着目して1987年に実施したプロトタイプ実験のデータからカスケード信号の有無を調べ、天体源からの高エネルギーニュートリノ信号の探索を行った。その結果有為な信号は検出されず、≧100TeV領域で流量の上限値を得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Hanada et al.: "Highly Sensitive Optical Detector for a Use in Deep Underwater" Nucl.Instr.& Meth.(submitted).
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[Publications] P.Gorham et al.: "A Search for High Energy Neutrinos from Active Galactic Nuclei" Astrophysical Jour.(submitted).