1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044065
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 宣之 新潟大学, 理学部, 教授 (70018670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VARGA K. ハンガリー科学アカデミー, 原子核研究所, 研究員
BAYE D. ブリュッセル自由大学, 数理核物理部, 教授
梶野 敏貴 国立天文台, 助教授 (20169444)
矢花 一浩 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (70192789)
池田 清美 新潟大学, 理学部, 教授 (40011548)
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Keywords | 不安定核 / 共鳴状態 / 陽子過剰核 / 非軸対称8重極変形 / ^6He+α反応 / 元素合成 / 宇宙・星の進化 |
Research Abstract |
確率論的変分法による少数系の厳密計算を確立した。任意にサンプルされた複数の基底の候補のなかから、最もエネルギーを稼ぐものを選ぶことにより、相互作用や系の性質によらずに少ない次元でかつ偏見なく精密な解を得ることができることを示した。具体的応用として、平均場を仮定しないで軽い核(A=6〜10)のエネルギースペクトル、電磁遷移確率を分析し,微視的多クラスター模型が妥当であることを示した。 不安定核にみられる共鳴を調べるために共鳴を局所化する方法をテストした。一つは複素スケーリング法で複素平面で座標を回転させるもの、他は相互作用の強さを変化させて束縛状態の解析接続として共鳴状態をもとめるものである。両者は多くの場合良い一致を与えたが、^9Be、^9B等における極めて敷居値に近いS波の共鳴の予測は後者の方が成功することを確認した。 質量数60-80のZ=N陽子過剰核の非軸対称8重局変形の存在をSkyrme力を用いたハートリーフォック法で検討し、特に^<68>SeではY_<33>に、^<80>ZrではY_<32>に変形し易いことを示した。 ^<10>Beにおける分子的共鳴の有無を調べる上で、^6He+α反応は重要である。非常に興味深いことは敷居値から4-5MeVのエネルギーのところに共鳴が存在するような痕跡をえたことである。計算をすすめて確認する必要がある。 銀河の化学的・動力学的進化のモデルを精密化し、最新の原子核・素粒子反応データを取り入れて、元素量の時間発展にみる宇宙・銀河・星の進化を研究した。宇宙論パラメータ、新星や超新星における元素合成と物質混合過程について成果を得た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Varga: "Microscopic description of light unstable nuclei with the stochastic variational method" Nuclear Physics A. 616巻1,2号. 383c-393c (1997)
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[Publications] 青山 茂義(S.Aoyama): "Resonances in ^9He and ^<10>He" Physical Review C. 55巻5号. 2379-2384 (1997)
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[Publications] 矢花 一浩(K.Yabana): "Low Energy Reactions of Halo Nuclei in a Three-Body Model" Progress of Theoretical Physics. 97巻3号. 437-450 (1997)
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[Publications] D.Baye: "Lagrange-mesh calculations of halo nuclei" Nuclear Physics A. 627巻2号. 305-323 (1997)
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[Publications] P.Descouvemont: "The exotic nuclei ^<11>Be and ^<11>N in a microscopic cluster model" Nuclear Physics A. 615巻2号. 261-276 (1997)
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[Publications] 梶野 敏貴(T.Kajino): "Big-Bang vs.galactic origin of elements in metal-deficient stars." Nuclear Physics A. 621巻1,2号. 572c-575c (1997)