1996 Fiscal Year Annual Research Report
ジャワ島西部レンバンおよびチマンデリ両断層の活動度と構造の研究
Project/Area Number |
08044077
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 寅夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 哲 東北大学, 理学部, 助手 (70181849)
KAHAR Joenil バンドン工科大学, 測地工学科, 教授
藤森 邦夫 京都大学, 理学研究科, 助手 (00025470)
SUPARKA S. インドネシア科学院, 副会長
重富 國宏 京都大学, 防災研究所, 助手 (40025458)
江頭 庸夫 京都大学, 防災研究所, 助手 (00027236)
大谷 文夫 京都大学, 防災研究所, 助手 (90027293)
中村 佳重郎 京都大学, 防災研究所, 助手 (20135510)
大久保 修平 東京大学, 地震研究所, 助教授 (30152078)
井口 正人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60144391)
伊藤 潔 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80022721)
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
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Keywords | 活火山 / GPS / 断層 / 水準測量 / 重力測定 / 地震観測 / 国際重力基準網 |
Research Abstract |
レンバン・チマンデリ両断層の活動とテクストニクスの解明が本研究の目的であるが,周辺の活火山の活動に関しても研究を進める必要があるとの観点に立って,平成8年度はレンバン断層の調査と,この地域で顕著な活火山であるにもかかわらずほとんど調査がなされていないグントール火山の調査を開始した。 レンバン断層周辺のGPS精密測位結果は解析中であるが,過去の測位結果と比較して,地質学的に示されている断層運動と逆向きに変動傾向が見られるようである。GPS測位は上下方向の測位精度が水平方向に比べ劣るため,可能であれば水準測量を実施することが望ましい。グントール火山周辺では延べ11kmの水準測量路線に沿って測量を行い,1994年に水準測量が実施されていた一部路線について結果を比較し,グントール山頂が数mm隆起していることを明らかにした。 重力値を可能な限り正確に決定することは,地下構造および地殻変動の研究のために重要である。2台のシントレックス重力計による京都-東京ーシンガポール-ジャカルタを結ぶ国際結合測定を実施して,インドネシア国内の重力点を国際重力基準網1971と結合することができた。さらに,レンバン断層,グントール火山周辺のGPS観測点およびバンドン市の北約30kmに位置する活火山タンクバンペラウ周辺の重力点において重力測定を実施したが,これらのデータは今後この地域の地殻活動および地下構造の研究のための重要な基礎資料となるものである。 レンバン断層周辺の地震活動を明らかにするため,地震観測点を設ける計画であったが,予備調査の結果この地域では地盤の状況がきわめて悪く,良好な条件下での観測は困難であるとの結論に到った。このため,平成9年度においては抜き取り方式の観測を実施すべく現在検討を進めている。
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