1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044108
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
松岡 啓介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KUTEEV B.V. サンクト, ペテルブルグ工科大, 教授
SAFRONOVA U. 分光学研究所, 教授
KOVRIZHNYKH L.M. 一般物理学研究所, 教授
FEDYANIN O.I 一般物理学研究所, 室長
SHAFRANOV V. クルチャトフ研究所, 理論部長
ISAEV M.Yu クルチャトフ研究所, 上級研究員
PUSTOVITOV V クルチャトフ研究所, 主幹研究員
MARUSHCHENKO N.B. ウクライナ国立科学センター, プラズマ物理研究所, 上級研究員
PAVLICHENKO O.S. ウクライナ国立科学センター, プラズマ物理研究所, 所長
加藤 隆子 核融合科学研究所, 研究・企画情報センター, 助教授 (20115546)
等々力 次郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (30059670)
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
本島 修 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60109056)
久保 伸 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80170025)
井口 春和 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (40115522)
岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60115540)
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Keywords | ヘリカル磁場 / ヘリカルリップル / パワーデポジション / 反磁性ループ / フォッカー・プランクコード / 最適化 / 磁気座標 |
Research Abstract |
年度の早い時期に、ヨーロッパ会議出席を兼ねて本島教授とパヴリチェンコ君がキエフ、ハリコフを訪問し全般的な議論を行った。特に、パヴリチェンコ君はハリコフのプラズマ物理研究所から、ヘリオトロン/トルサトロン型の装置の中ではヘリカルリップルの最も小さいウラガン2-M(U-2M)装置を設計した時の大量の検討結果を持ち帰った。要点は、トロイダルコイルの作るリップルをヘリカルリップルに重畳させることで、実効的なリップルを低減させている。実験結果が待たれるところであるが、残念ながらU-2M装置は、ウクライナの経済状態が悪いため、完成はしているものの実験開始には至っていない。 電子サイクロトロン共鳴加熱(ECH)プラズマにおけるパワーデポジションの評価は閉じ込めの議論の前提である。現在、パワーデポジションは電子サイクロトロン放射(ECE)計測に頼っているが、フェディアニン博士は反磁性ループによる高時間分解能測定を提案した。これによると、ヘリカルリップルに捕捉された軌道損失電子の寄与が少なくなく、パワーデポジションは考えているより小さいとのことである。この指摘は今後の検討に値する。パヴリチェンコ博士は、当研究所とハリコフのプラズマ物理研究所との研究協力について幅広く議論した。特に、CHS、LHD実験へのハリコフからの遠隔参加を推進すべく検討した。現在、ウクライナでの情報通信が整備されつつあるところであり、近い将来に遠隔参加が期待される。マルシェンコ博士は、ヘリカル磁場中での電子の速度分布関数をフォッカー・プランクコードを用いて評価するための議論を展開した。ヘリカルリップルの効果を議論する上で非常に重要な研究である。ヘリカル磁場の最適化を行う上で磁気座標の使用不可欠であるが、プストヴィトフ博士は、種々の磁気座標の間に分かりやすい関係があることを指摘した。
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