1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044153
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
米倉 亜州夫 広島大学, 工学部, 教授 (00034372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TADROS Maher ネブラスカ大学, 工学部, 教授
周 平 広島大学, 大学院・工学研究科, 日本学術振興会特別研
河合 研至 広島大学, 工学部, 助教授 (90224716)
田澤 榮一 広島大学, 工学部, 教授 (60155067)
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Keywords | 広島大学 / ネブラスカ大学 / 高靱性コンクリート部材 / ノースリッジ地震 / 阪神・淡路大震災 / 鉄筋コンクリート橋脚 / 炭素繊維 / 三次元拘束 |
Research Abstract |
平成8年度、広島大学から研究代表者、研究分担者が米国を訪問し、まず1994年1月17日に発生したノースリッジ地震で被災した高速道路橋梁の復旧状況とロサンゼルス近郊の橋脚や桁の耐震補強状況をカリフォルニア州交通局(Department of California Transportation:CALTRAN)の案内で視察した。 ノースリッジ地震は、阪神・淡路大震災同様直下型の地震で、高速道路やライフラインの多くが破壊されたが、その後急速に復旧工事が行われた。この度の視察は以下の通りである。 すなわち、地震ではゲルバ-ヒンジ部で桁が多く落橋していたが、ロサンゼルス近郊の既設のゲルバ-桁では、ゲルバ-ヒンジ部の耐震補強に工夫がなされていた。又、ノースリッジでは、短い橋脚や長い橋脚が地盤の高低差の大きいところでは混在しており、短柱の破壊が目立った。そのため再建された橋脚では橋脚の高さを同一にするため、長い橋脚の高さに合うよう、短柱となるべきだったところは、地盤に外円筒を差し込み、その中に長柱を入れ込む工夫がなされていた桁落下防止板でもユニークな工夫がなされていた。日本の橋脚の耐震補強の場合と同様、炭素繊維シート巻立て工法による橋脚補強も行われていた。 ネブラスカ大学では、高靱性コンクリート構造部材について討議を行い、高靱性を得るためには、コンクリートを三次元的に拘束することは極めて有効な方法であるという点で一致した。広島大学では2〜3年前より、三軸拘束コンクリート部材の研究開発を行っているのでこの事を説明し、ネブラスカ大学での今までの研究内容について学生や若手の教官が説明した。 三次元拘束部材の研究として、ネブラスカ大学ではプレテンション型プレストレストコンクリート梁にらせん鉄筋を配置する方法について検討するとのことであったので、拘束効果が丸型の異形鉄筋よりも大きい平板状鋼板を日本より送ることにした。 広島大学では三軸拘束を受けるPC梁の曲げ特性、鉄管又はCFRP製パイプ内にコンクリートを充填した柱の挙動、帯鋼板をらせん筋として用いた鉄筋コンクリート柱の研究を行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 角 広幸: "三軸拘束を受けるコンクリートの力学的特性" コンクリート工学年次論文報告集. 17巻. 53-58 (1995)
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[Publications] 米倉 亜州夫: "三次元的拘束を受けたコンクリートの圧縮及びクリープ特性" セメント・コンクリート研究討論会論文報告集. 29-34 (1995)
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[Publications] 米倉 亜州夫: "三次元拘束を受けるモルタルのクリープ" セメント・コンクリート論文集. No.49. 576-581 (1995)
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[Publications] Asuo YONEKURA: "Influence of Torsion on Mechanical Characteristics of PC Beams Using FRP Rods" Proceedings of the Second International RILEM Symposium (FRPRCS-2) “Non-Metalic (FRP) Reinforcement for Concrete Structures". Proc.29. 448-455 (1995)
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[Publications] 角 広幸: "三次元拘束によるコンクリートの力学的特性の改善に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 18巻. 555-560 (1996)
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[Publications] 周 平: "三次元拘束によるPC部材の曲げ特性" コンクリート工学年次論文報告集. 18巻. 731-736 (1996)
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[Publications] 天野 玲子: "既設RC橋脚の基部リング拘束耐震補強工法" 土木学会 第2回 阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 317-322 (1997)
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[Publications] 米倉 亜州夫: "多軸拘束によるPC部材の高耐震化に関する研究" 日本コンクリート工学協会 「コンクリート系構造物の耐震技術に関するシンポジウム」. (発表予定). 4月22日 (1997)