1996 Fiscal Year Annual Research Report
単一種ルーメンプロトゾアのlysA遺伝子のDNA塩基配列の決定
Project/Area Number |
08044215
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
小野寺 良次 宮崎大学, 農学部, 教授 (60040862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KARRER Kathl マルケット大学, 生物学科, 教授
WHITE Bryan イリノイ大学, 動物科学科, 教授
富田 純史 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70113230)
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Keywords | ルーメンプロトゾア / Entodinium caudatuin / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素遺伝子 / LysAスクリーニング / 大腸菌リジン要求株 / エンドシンビオント |
Research Abstract |
平成8年度は以下の研究を行った。 (1)必要なとき何度でも単一種のルーメンプロトゾアEntodinium caudatumのcDNAライブラリーが作成できるように、同プロトゾアのみが生息する実験動物(山羊)を作成し、隔離室で飼育管理している。 (2)現在保有している上記プロトゾアのcDNAライブラリー(λファージ)をin vivo excision法(ヘルパーファージ使用)によりプラスミッド(pBluescript)の形に変え、これを大腸菌のリジン要求株(ME5358,ME8445)と混合し、氷中に30分、42℃に2分、そして、再度氷中に2分間浸けることにより、このプラスミドを大腸菌に挿入して形質転換を行った後、リジンを含まない最少培地(M9)にDAPを加えて調製した寒天培地にて増殖するコロニーをスクリーニングする予定であったが、この点は、まだ成功していない。 (3)再度、cDNAを作成し、同様のスクリーニングを行なった。しかし、結果は、同じだった。これらの点は、次年度、早急に確認する。 (4)原因を探る意味もあり、ルーメンプロトゾア体内のジアミノピメリン酸脱炭酸酵素の分布を見るために、ポッターの手動式ホモジナイザーでホモジェネートを調製し、遠心分離をした結果、上清液には活性がなく、沈殿物の超音波破壊液の遠心上清液に活性が現れることが分かり、プロトゾア細胞内の顆粒(おそらくはエンドシンビオント)にその酵素が存在するのではないかとの疑いが出てきた。したがって、これからは、DNA等の存在の確認などによりエンドシンビオントの確認をするとともに、もしあれば、そのDNAを集めて、その中に、lyaA遺伝子があるかどうかについても検討する。本研究により、新たな事実が発見される可能性が出てきた。 (5)当初計画にあったスクリーニングした大腸菌の培養液上清中またはこの大腸菌のホモジェネート中のジアミノピメリン酸脱炭素酵素活性の測定は、上記の新たな事実の解明後、次年度に検討する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 駒谷謙司: "ルーメンプロトゾアEntodinium caudatumのキチナーゼ遺伝子のクローニング" 原生動物学雑誌. 30(1)(印刷中). (1997)
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[Publications] Amin, M. R.: "In vitro metabolism of phenylalanine by ruminal becteria, protozoa, and their mixture." J. Gen. Appl. Microbiol.43(1). 1-7 (1997)
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[Publications] Amin, M. R.: "Synthesis of phenylalanine and production of other related compounds from phenylpyruvic acid and phenylacetic acid by ruminal bacteria, protozoa, and their mixture in vitro." J. Gen. Appl. Microbiol.43(1). 9-15 (1997)
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[Publications] El-Waziry, A. M.: "In vitro metabolism of the stereoisomers of 2,6-diaminopimelic acid by mixed rumen protozoa and bacteria." Curr. Microbiol.33(1). 306-311 (1996)
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[Publications] Morgavi, D. P.: "Electrophoretic forms of chitinolytic and lysozyme activities in ruminal protozoa." Curr. Microbiol.32(1). 115-118 (1996)
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[Publications] El-Waziry, A. M.: Measurement of total and separate stereoisomers of diaminopimelic acid in rumen bacteria by high-performance liquid chromatography.677. 53-59 (1996)
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[Publications] R. J. Wallace, R. Onodera and M. A. Cotta: "The Rumen Microbial Ecosystem" Elsevier Applied Science(印刷中), (1997)