1997 Fiscal Year Annual Research Report
フィラリア制圧薬の開発を目的としたフィラリア・プロテアーゼとその阻害剤の研究
Project/Area Number |
08044222
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
高橋 健治 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (70011533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DISSANAYAKE セナラッツ ハーバード大学, 公衆衛生学部, 研究員
WIMALASIRI W ペラデニア大学, 医学部, 講師
ATHAUDA Sena ペラデニア大学, 医学部, 講師
小島 正樹 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (90277252)
井上 英史 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (20184765)
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Keywords | フィラリアプロテアーゼ / アスパラギン酸プロテアーゼ / cDNAライブラリー / カテプシンD / クローニング / 塩基配列解析 |
Research Abstract |
1.フィラリアのアスパラギン酸プロテアーゼをクローニングする目的で以下の実験を進めた。フィラリアに近い線虫(Caenorhabditis elegans)のアスパラギン酸プロテアーゼの一次構造を基にプライマーをデザインし、4種のフィラリア(Onchocerca volvulus,Brygia malayi,Brugia phangi,Wuchereria bancrofti)cDNAライブラリー及びゲノムDNAライブラリーを鋳型にしてPCRを行った。この結果.B.malayiのcDNAライブラリから約300bpのDNAが増幅された。このDNAを精製し、塩基配列を解折したところ,アスパラギン酸プロテアーゼファミリーに属するプロテアーゼの一次構造の一部であることが判明した。一方,他のライブラリーからは、DNAの増幅は見られなかった。そこで、すでに塩基配列が知られているSchistosoma mansoniのカテプシンDをコードするDNAをS.mansoniのcDNAライブラリーから増幅した。すでに得たB.malayi由来のDNAとS.mansoniのカテプシンDをコードするDNAをプローブとして、各種のフィラリアライブラリーに対してプラークハイブリダイゼーションを行った。現在までのところ、O.volvulus,B.malayi,B.phangi,S.mansoniのcDNAライブラリーの各10〜20万クローンについてスクリーニングを行い、いくつかのクローンについて塩基配列の解析を行ったが、プロテアーゼをコードする配列を持つクローンはまだ得られていない。今後、さらにスクリーニングを続けるとともに,より特異性の高いプローブの設計や,新たなライブラリーの作成が必要と考えられる。 2.上記研究と並行して、プロテアーゼに関する以下の研究を行った。(1)ミクロソーム膜結合性セリンプロテアーゼ(ラット肝)が従来DNAレベルで存在が予想されていたヘプシンと同一であることを示した。(2)新規に開発した高感度蛍光・プロテアーゼ活性測定法を用いて、ウシ脳よりRAS・C末端CAAX-モチーフ特異的膜結合性プロテアーゼを部分精製し、性状を検索した。(3)ブタ脳膜分画より新規な界面活性剤要求性金属プロテアーゼを精製し、諸性状を明らかにした。(4)Pseudomonas fluorescensより新たな金属プロテアーゼを精製し諸性状を明らかにした。(5)Aspergillus niger酸性プロテアーゼAの基質特異性を検索した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hee-Jung Kim: "Purification and Characterization of an Extrace Uular Metalloprotease from Pseudomoras fmorescens" Journal of Biochemistry. 121. 82-88 (1997)
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[Publications] Kenji Takahashi: "The Specificities of Peptide Bond Cleavage of Acid Proteinase A from Aspergillus riger var.macrosporus toward Oxidized Ribonuclease A" Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry. 61. 381-383 (1997)
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[Publications] Kenji Takahashi: "Restriction of the Specificities of Trypsin and α-chymotrypsin at a High Alkaline pH Value" Protein and Peptide Letters. 4. 33-38 (1997)
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[Publications] Hidemi Matsuzaki: "Evidence for the Identity of Rat Liver Microsomal Membrane. Bound Serine Proteinase with Hepsin" Protein and Peptide Litters. 4. 55-62 (1997)
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[Publications] Wataru Nishii: "Partial Purification and Characterization of a CAAX-Motif-Specific Protease from Bovine Brain Using Novel Fluorometric Assay" Journal of Biochemistry. 122. 402-408 (1997)
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[Publications] Kenji Takahashi: "Nitroguanidination of the Amino Groups of Ribonudease T_1 with N-Methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine" Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry. 61. 1601-1602 (1997)