1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044230
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAGY Andras サミュエルルーネンフェルト研究所, 主任研究員
FALUS Andras ゼンメルワイス医科大学, 教授
市川 厚 京都大学, 薬学部, 教授 (10025695)
山内 広平 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (20200579)
大津 浩 東北大学, 医学部, 助手 (60250742)
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Keywords | ヒスタミン / ヒスチジン脱炭酸酵素 / ヒスタミンN-メチル基転移酵素 / ノックアウトマウス / 遺伝子発現 / T細胞 / 肥満細胞 |
Research Abstract |
1 ヒトHDC遺伝子は、血球系においては肥満細胞と好塩基球に特異的に発現している。この特異性は、HDC遺伝子とルシフェラーゼ遺伝子の融合遺伝子を一過性に各種細胞に発現しても再現できないことから、トランスの因子によって規定されているのではないことが明らかとなった。さらに、DNaseI hypersensitive siteやメチル化シトシンの分布を観察することにより、HDC遺伝子プロモーター領域の構造上の違いによって説明され得ることを明らかにした。 2 クローン化肥満細胞腫P815の腹腔内誘導を行い、その前後でHDC遺伝子近傍のDNaseI hypersensitive siteの変化を観察しているが、現在までのところ、高感受性を獲得した領域を見いだしていない。同じ遺伝子でもヒトの遺伝子とは、違った制御機構が存在するかも知れない。今後、誘導に関与するトランスの因子をHDC遺伝子の調節領域とレポーター遺伝子の導入実験を行い、検索する予定である。 3 ヒトHMT遺伝子は、クローン化を終了し、発現調節機構の解明へ向けた実験を開始した。 4 HDC遺伝子のターゲティングのプロジェクトは、Nagy博士らの協力のもとで、ターゲティング・ベクターの構築、胎児幹細胞への導入、キメラマウスの作成、F1マウスの作成を完了し、現在、F2マウスの遺伝子解析を行っている最中である。こらが終了次第、表現系の解析に移る。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] H.Hoshi: "Nitrogen dioxide exposure increases airway contractile response to histamine by decreasing histamine N-methyl-transferase activity in guinea pigs." Am. J. Respir,Cell Mol Biol.14・1. 76-83 (1996)
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[Publications] H.Ohtsu: "Histidine decarboxylase expression in mouse mast cell line P815 is induced by mouse peritoneal cavity incubation." J. Biol. Chem.271・45. 28439-28444 (1996)
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[Publications] K.Maeda: "Induction of L-histidine decarboxylase in a human mast cell line,HMC-1 by phorbol 12-myristate 13-acetate." Clin. Hematol.(印刷中). (1997)
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[Publications] 渡邉建彦: "ヒスタミン受容体の分子生物学" Currents View in Allergy,. 12・1. 7-10 (1996)
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[Publications] 渡邉建彦: "ヒスタミン受容体" 蛋白質・核酸・酵素. 42・3. 327-334 (1997)
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[Publications] 前山一隆: "薬理学(上)" 広川書店, 28 (1996)
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[Publications] 渡邉建彦: "神経伝達物質と受容体の神経薬理学" メディカル・ビュー社, 27 (1996)
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[Publications] 渡邉建彦: "New薬理学" 南江堂, 13 (1996)