1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今井 光規 大阪大学, 言語文化部, 教授 (60034584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 秀樹 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (30191787)
ZETTERSTEN A コペンハーゲン大学, 英語研究所, 教授
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Keywords | 初期近代英語 / 英語史 / OED / 近代英語の発音 / 英語訳聖書 / ヘルシンキコーパス / コーパス言語学 / アンクレネ・リウレ |
Research Abstract |
本研究は、ヘルシンキコーパス、ティンデイル訳聖書を含む各種の翻訳聖書、そのほか各種のCD-ROM版資料、特にOED2のCD-ROMを用い、時代的にも中英語をも含めながら、研究の遅れている初期近代英語の語彙と統語法・文体の統計的な分析を行い、英語史研究の欠如部分を埋めて行くことを目的とする。 渡辺は、デンマークでZettersten教授とコンピュータ利用の英語教育プログラムの開発について意見を交換するとともに、北欧における英語史研究の現状を討論し、昨年度に行ったCD-ROM版OEDを中心とした辞書学的研究をさらに深めた。スウェーデンではMats Ryden教授と英語史の諸問題を討論した。今井は、ヘルシンキコーパスについて前年度行った、文頭の副詞用法不定詞の談話文法的機能に関する調査を継続した。また中英語ロマンス作品についてメリズムと呼ばれる特殊な表現に関する語彙の研究を行った。チェタステーンは、初期のアメリカ英語の発音を初期のテキストを用いて調査した。来日の節は、コンピュータによる辞書編纂の理論的および実際的な研究を行った。 今年度は、3人のメンバーの協力によって、チェタステーンの他に東京大学久保内端郎教授、関西大学和田葉子教授などをパネリストに加えて、中英語作品「アンクレネ・リウレ」に関する実りの多い国際シンポジウムを大阪大学に於いて開催(平成9年1月)し、約50人の学者の参加を得た。さらに、平成9年度中には、言語文化に関するテーマを掲げて10数名のパネリストによるシンポジウムを同じく大阪大学で開催すべく目下準備中である。なおこれら2つのシンポジウムは何れもProceedingsを刊行することにしており、大阪大学とコペンハーゲン大学間の協力研究は、その範囲と意義の点で大きな広がりを見せている。平成9年度に同じ課題で補助金を内定していただいており、この大学間協力研究を最大限に発展させる所存である。
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[Publications] 渡辺秀樹: "『錠定英訳聖書』に見られる表現‘while the world standeth'の系譜" 言語と文化の諸相. 119-28 (1996)
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[Publications] Hideki Watanabe: "‘The Quotations from Linguists and Philologists in OED2'" Lexicographica,Series Minor. (1997)
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[Publications] 渡辺秀樹: "最近の英訳聖書研究とTyndaleの復活" 英語青年. CXLI.9. 527- (1995)
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[Publications] 今井光規: "コーパス言語学" 言語文化学概論. (1997)
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[Publications] Mitsunori Imai: "Merisms in Havelok the Dane" Proceedings from the Sixth Nordic Conference for English Studies. 2. (1997)
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[Publications] Arne Zettersten: "Ancrene Riwle" Oxford University Press, (1997)