1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本海とシホテアリン地域の構造とテクトニクスと日本列島との関係に関する共同研究
Project/Area Number |
08045022
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 伸和 千葉大学, 自然科学研究科, 助教授 (30270862)
篠原 雅尚 千葉大学, 理学部, 助教授 (90242172)
KULINICH R. ロシア科学アカデミー, 太平洋海洋研究所, 副所長
伊藤 谷生 千葉大学, 理学部, 教授 (50111448)
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Keywords | 日本海の拡大 / 海底地殻 / 地磁気異常 / 重力異常 / 海底地震計 / 船上磁力計 |
Research Abstract |
今年度6月に、ロシア科学アカデミー太平洋海洋研究所から、Karp博士を招聘した。時を同じくして、Kulinich博士も来日していたので、両名と千葉大学にて今年度の共同研究の打ち合わせを行った。その結果9月に地質学的調査、10月に日本海日本海盆調査を行うことに決定した。 それを受け日本海日本海盆北部域(ロシア排他的経済水域)で、10月に地磁気調査(3成分、全磁力)、重力調査、シングルエアガン反射法地震探査、海底地形音波探査を、ロシア科学アカデミー太平洋海洋研究所Gagarinsky号で行った。その結果、日本海盆中部域から地磁気異常縞模様がこの北部日本海盆まで、つながっていることが判明した。中部域ではほぼ西北西の向きが、北部域では海岸線に平行な北東に変化しているのが特徴である。また日本海盆と陸棚との境界では、大きな地磁気異常が存在し、海岸線に沿って大きな重力異常も発見された。またこの海盆最北部の、Vityaz海山とそれに付随する高まりは、大きな地磁気異常を発生していることも判明した。エアガンからの地殻浅部構造は、中央部と同様に厚い堆積物の下には起伏に富んだ音響基盤の存在が明らかになった。 地質調査の結果は次の様なものである。日本とシホテアリン,特に南部・北部両北上帯とセルゲエフカ・タウハ両帯との地質体としての対応関係を明らかにする目的で,シホテアリン南部,ナホトカ周辺の調査を行った.その結果,セルゲエフカ帯の一部は岩相・変形において南部北上帯に酷似する部分がある一方,一致しない点もあること,タウハ帯については様々な地質要素を含み,整理・再区分が必要であり,北部北上帯との対比が可能な部分とそうでない部分があることが明らかとなった.
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