1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本海とシホテアリン地域の構造とテクトニクスと日本列島との関係に関する研究
Project/Area Number |
08045022
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KULINICH R. ロシア科学アカデミー太平洋海洋研究所(POI), 副所長
島 伸和 千葉大学, 自然科学科学研究科, 助教授 (30270862)
篠原 雅尚 千葉大学, 理学部, 助教授 (90242172)
廣井 美邦 千葉大学, 理学部, 教授 (40019427)
伊藤 谷生 千葉大学, 理学部, 教授 (50111448)
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Keywords | 日本海盆 / 地磁気異常縞模様 / 海洋性地殻 / 大陸性地殻 / 重力異常 |
Research Abstract |
1. 日本海盆中部海域調査 ロシア側の調査船Professor Gagarinsky号で調査を行った。調査海域は、日本海日本海盆のロシア排他的経済水域(EEZ)内である。調査項目は次の4項目である。 a. 海底地震計による地震探査:千葉大学の10台の海底地震計を設置し、POIのエアガンによる人工地震探査を行った。その結果日本海盆中央部では厚さ約1.5kmの堆積層を含め、地殻の厚さは約8km〜9kmであり、東に向かって厚くなっている。地殻の厚さは標準的な海洋性地殻とは完全には一致していない。このことより、日本海盆中央部では海洋底拡大によって形成された標準的な海洋性地殼ではないことが示唆された。 b. 地磁気異常探査:POIのプロトン磁力計、千葉大学の船上3成分磁力計を使用した。その結果地磁気異常縞模様が日本海盆東部に発達し、西部には明確ではないことが判明し、上記地震の結果と調和的な結果となった。 c. 重力異常探査:ロシアの船上重力計を使用した。重力異常の解析から地殻構造を求めたところ、日本海盆の東部から西部に向かって海洋、中間、大陸型の地款が分布することを明らかにした。 d, 反射法地震探査:シングルチャンネル地震探査を行った。この結果は地震探査、重力異常、地磁気異常の解析に用いられた。 2. シホテアリン地域の地質学的調査 地質データ,特に先第三紀基盤構造の連続性を検証するために,日本海の海底地形,日本の新第三系の分布および新第三紀の島弧内変形を考慮して,日本海拡大以前の日本列島の地質学的復元を目的とし地質調査を行った.その結果,先第三紀基盤構造が連続するように沿海州と日本列島とを接合させる復元が可能であることがわかった.従来,古地磁気学的手法による復元図に,先第三紀の地質データを用いた図はいくつか提示されているが,先第三紀の地質データを主に用いた研究の例は初めてのものであろう。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kulinich,R..G.,Maslov,L.A.,他: "Density model and crust stress in the northern part of the Sea of Japan" Pacific Geology. v17,no2. 108-114 (1997)
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[Publications] Karnaukh,V.N.and Karp,B.: "Tectonics of the Japan Basin(the Japan Sea):seismic investigation results" Pacific Geology. V16,no5. 10-24 (1997)