1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045030
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大澤 善次郎 群馬大学, 工学部, 教授 (50008439)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 三喜 瀋陽化工学院, 副教授
陳 尓凡 瀋陽化工学院, 副教授
黒田 真一 群馬大学, 工学部, 助手 (60205250)
久保田 仁 群馬大学, 工学部, 助教授 (20089816)
平塚 浩士 群馬大学, 工学部, 教授 (00016156)
|
Keywords | 機能性高分子 / 立体規則性ポリオレフィン / 親水性-疎水性IPN粒子 / グラフトポリエチレン / 有機ケイ素化合物 / 耐熱・耐候性 / パ-ベ-パレーション / 環境応答性 |
Research Abstract |
有用な機能性高分子新素材を開発するためには、それが必要とされる幅広いニーズを的確に把握することが不可欠である。この様な観点から、日中両国における機能性高分子材料の開発動向に関する文献調査が昨年度に引き続いて行われ、概要がまとめられた。 中国側が担当した構造の制御されたポリオレフィンの合成・物性研究に関しては、チ-グラー・ナッタ触媒によって合成されたエチレン/プロピレン/オクテン共重合体の構造が詳細に検討された。^<13>CNMRスペクトルの帰属が明らかにされ、3元共重合体の組成及びモノマーシーケンスの分布を解析することが可能となった。また、日本側においても、立体規則性ポリオレフィンの劣化挙動を解析した結果、シンジオタクチックポリプロピレンが耐熱性、耐候性に優れることを明らかにした。 機能性高分子の合成及びその特性に関する研究に関しては、日本側では昨年度に引き続いてIPN粒子ならびにグラフト高分子の合成を推進したのに加え、フォトエレクトロニクスへの応用が期待される有機ケイ素化合物等の光化学反応の研究を行った。一方中国側では、スチレンとジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩の共重合に関する研究を行った。 その結果、ポリスチレンとポリ(メタクリル酸2-ヒドロキシエチル)からなる親水性-疎水性IPNを新規な合成法である「動的膨潤法」によって調整することが可能となり、さらに微粒子を膜状物質に成型してパ-ベ-パレーション分離に応用できることを見出した。また、N-イソプロピルアクリルアミド/アクリル酸共重合体等のグラフト鎖を有するグラフトポリエチレン類の合成などの成果が得られた。
|
-
[Publications] Z. Osawa: "Effect of Stereoregularity on the Thermo-oxidative Degradation of Poly (propylene) s estimated by Chemiluminescenece" Macromol. Rapid Commun.18. 667-671 (1997)
-
[Publications] H. Kubota: "Photografting of Methacrylic Acid on Low-Density Polyethylene Film in Presense of Polyfunctional Monomers" J. Appl. Polym. Sci.63. 1635-1641 (1997)
-
[Publications] T. Kondo: "Characteristics of Acrylic Acid and N-isoPropylacrylamide Binary Monomers-Grafted Polyethylene Film Synthesized by Photografting" J. Appl. Polym. Sci.in press.
-
[Publications] 平塚 浩士: "凝集相における芳香族ケイ素化合物の光化学反応-ベンジルシラン類の反応中間体を中心として-" 分光研究. 46・4. 167-178 (1997)