1997 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化複合材料の引き抜き成型とオンラインプリフォーム成形に関する研究
Project/Area Number |
08045037
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
濱田 泰以 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (10189615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KLINKMULLER ブイ カイザースラウテルン大学, 材料科学研究科, 助手
藤田 章洋 三菱電気株式会社, 先端技術研究所, 研究員 (70238567)
FRIEDRICH Kl カイザースラウテルン大学, 材料科学研究科, 教授
松尾 達樹 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (40243125)
前川 善一郎 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60047149)
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Keywords | 組物 / 熱可塑性複合材料 / 含浸性 / GF / PP / CF / PEEK / 引き抜き成形 / 一方向複合材料 / 平打組物複合材料 |
Research Abstract |
組物は使用する繊維の本数、繊維束1本のフィラメント数によってその寸法を変化させることができる。したがって、少ないフィラメント数および繊維束本数で組物を作製することにより微視的組物が得られる。微視的組物は一本の繊維束として取り扱うことができ、微視的組物を用いて繊維加工品が作製できる。 微視的組物技術を用いることにより、長繊維強化熱可塑性複合材料を作製することが可能である。すなわち強化繊維とマトリックス繊維から構成される微視的組物を用いて繊維加工品を作製し、熱を加えて成形することにより熱可塑性複合材料を作製することができる。 熱可塑性複合材料の材料設計における問題点は含浸の困難さであり、これまで開発されてきた材料においては、材料の含浸距離の選択範囲に限界が見られた。しかしながら、微視的組物技術を用いて強化繊維とマトリックス繊維の距離を短くすることにより、含浸が困難であった熱可塑性複合材料において高い含浸性が得られる。微視的組物は強化繊維がマトリックス繊維を包含した状態で取り扱うことができるので、強化材に成形性を考慮した機能性を持たせ得ることができる。 本研究では、GF/PPビームおよびCF/PEEKビームの引き抜き成形において、微視的組物を用いることを考え、金型設計のための基礎データを得るため、一方向複合材料および平打組物複合材料を作製し、微視的組物の構造および成形条件(成形時間、成形温度、成形圧力)が成形品の含浸状態および力学的特性に及ぼす影響について検討した。 その結果、微視的組物を用いて作製した熱可塑性複合材料は、優れた含浸性を示すことが確かめられた。また、成形条件が力学的特性に及ぼす影響について検討した結果、適した成形条件を得るための指標が得られた。
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