1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045048
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
太田 義信 岩手大学, 農学部, 教授 (60003787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
趙 蘭坡 吉林農業大学, 教授
尚 慶昌 吉林農業大学, 教授
雑賀 優 岩手大学, 農学部, 教授 (10183360)
三輪 弌 岩手大学, 農学部, 教授 (30107180)
井上 克弘 岩手大学, 農学部, 教授 (30035109)
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Keywords | アルカリ塩類土 / 塩類土の物理特性 / 塩類土の植生 / 塩類土地帯の水田 / 塩類土の畑作物 / 塩類土地帯の草地 |
Research Abstract |
1.平成9年度は、塩類土壌地帯の吉林省大安市叉千郷において、次の3種の試験研究を行っており、8月下旬に岩手大学農学部の研究者3名、及び吉林農業大学の研究者5名により共同研究調査を行った。 (1)アルカリ塩類土壌畑の改良試験:トウモロコシを試験作物にして、土壌改良剤の施用量による作物の生育及び収量等を調べた。その結果、硫酸アルミニウム、石膏の施用とマルチフィルムによる畝被覆栽培の併用により、これまでトウモロコシ栽培に不適と見なされてきた塩類土畑において、かなりの収量を得ることを明らかにした。今後、マルチ被覆による塩類土壌畝の地下環境についての微視的変化を測定し解明する必要がある。 (2)アルカリ塩類土壌水田の改良試験:灌漑水による土壌中の塩分溶脱の効果、水稲の生育と収量、土壌の理化学的性質の変化等を調べた。塩類汚染のない地下80m位の被圧地下水を小型ポンプで汲み上げて、灌漑初期に表面土壌の塩類を何度も洗い流すという方法を採用している。水源に恵まれ排水路がある場合には、7,000kg/haの収量(籾)が得られることが判明した。 (3)アルカリ塩類土壌地帯の草原回復試験:草原退化に伴う草種の変遷、土壌の理化学的性質の変化、保護対策による草生回復効果を調べた。草原の試験区(650ha)に放牧区とフェンスによる放牧禁止区を設けており、調査の結果、草種構成及び生草収量において顕著な差異が現れており、放牧を一定期間禁止することにより、草生を回復できることを明らかにした。 2.平成9年10月中旬、吉林農業大学の研究者5名を岩手大学に招聘して、共同研究成果検討会及び公開研究発表会を開催し、塩類土壌について多角的な検討を行ない、平成10年度の研究計画についても検討を加えた。
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Research Products
(1 results)