1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045058
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山手 丈至 大阪府立大学, 農学部, 講師 (50150115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAMARRE Jona University of Guelph Dept. of Biomedical, Associate
太田 光明 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20134504)
CROY B.Anne University of Guelph Dept. of Biomedical, Professor
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Keywords | 子宮NK細胞 / アポプトーシス / 習慣性流産 / 着床不全 / 母子境界領域 |
Research Abstract |
1) マグネット細胞単離法を用いて、子宮NK細胞を採取し、その培養子宮NK細胞とケモタキシス誘発因子の細胞外基質とアポプトーシス誘発あるいは制御因子を駆使して、子宮NK細胞の特異な動態をin vitroで明らかにした。 2) 培養子宮NK細胞の前駆物質を用いて、その分化に与える種々のサイトカイン、ケモカインおよびアポプトーシス因子の影響を調べた。特に、培養細胞の顆粒の形態と性状ならびに細胞障害活性に注目して調べ、解析した。 3) ヒトCD3eトランスジェニックマウスは、子宮NK細胞の機能の検討には有効であることが分かった。このモデル動物を利用し、子宮NK細胞と血管内皮やVCAM、ICAMとの相互関連を検討し、明らかにした。また、MHCタラスII抗原の不適合による流産およびサイトカイン投与による実験的流産と子宮NK細胞の分化との相互関係を検討し、習慣性流産との関連を明らかにした。 4) 胎子一母子境界領域の免疫応答は、受精卵着床から胎盤形成を経て分娩に至までの妊娠の成立にとって、決定的な要因の一つである。本研究は、in vivoでの着床を制御可能とし、原因不明の着床不全による習慣性流産への解明だけでなく、疾患モデル作製方法への新しい道を拓くものとなった。 5) 本研究を総括ならびに継続するために、アルゼンチン・ブエノスアイレス、アメリカ・ボストン(ハーバード大学医学部)およびディービス(カリフォルニア大学獣医学部)、カナダ・グエルフ(グエルフ大学)への出張、ならびに大学間協力研究の研究分担者であるグエルフ大学から研究者を招請した。
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