1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045068
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三杉 和章 横浜市立大学, 医学部・病理学講座第2, 教授 (50106332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 洋平 横浜市立大学, 医学部・病理学講座第2, 助手 (00254194)
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学部・病理学講座第2, 講師 (10217995)
船曳 哲典 横浜市立大学, 医学部・小児科学講座, 助手 (20264616)
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部・小児科学講座, 助教授 (50106316)
松山 秀介 横浜市立大学, 医学部・小児科学講座, 教授 (20045983)
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Keywords | 小児腫瘍 / 神経芽腫 / 小児肝がん / 小児がん疫学 / アポトーシス / 小児白血病 / 骨髄移植 |
Research Abstract |
初年度の研究方針としてまず研究室や関連施設を相互に訪問することによって実情を正確に把握することにした。1996年9月に日本側の2名がバンクーバーに出張し1997年3月にカナダ側2名を横浜に招聘して調査を行うと共に、日本病理学会組織分類委員会と合同で小児がんセミナーを行って意見を交換する。 1.疫学的研究;ブリテッシュコロンビア大学(UBC)及び小児病院(BCCH)の腫瘍登録センターを訪問して小児腫瘍の資料を調査した。日本のデータについては日本小児がん登録及び病理剖検輯報のまとめを現在行っている。1997年3月に行われる小児がんセミナーで更に問題点を検討する。移民が特に多いバンク-バ地区における人種差について詳しい調査を行いたかったが人種別の資料は作られておらず混血が多く分析が困難であることが判明した。 2.細胞遺伝学的研究については神経芽腫、特にマススクリーニングで発見された症例についてNGFリセプターやアポトーシス関連遺伝子、腎癌と腎芽腫についてのVHL遺伝子の検索を行っている。UBCでは白血病についての分子生物学的研究が活発であり、今後情報交換を活発に行っていくことになっている。腎芽腫におけるWT-1遺伝子の異常の検出頻度や突然変異の部位などに日本と欧米で相違が見られるようである。これらにつても検討を行う予定である。 3.病理組織学的研究ではマススクリーニングで発見された神経芽腫には幾つかの特色があることが示されているが、更に詳しい検討を行っている。代謝性疾患や感染症に続発する肝腫瘍形態の経時変化について日本及びカナダの症例を検索中である。小児の肝癌は日本やアジアに多く、欧米には少ないとされている。カナダの材料は代謝疾患に続発する症例の頻度が高いので発生機序の研究に有用であると思われた。 4.小児白血病の診断・治療については、プロトコール、特に骨髄移植についての情報交換を密にして、相互のデーターが比較検討できるように務めることになった。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 三杉和章、田中祐吉: "小児の肝腫瘍" 肝、胆、膵. 33. 539-546 (1996)
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[Publications] Nagashima Y,Miyagi Y,Aoki I,Misugi K.et al.: "A nude mouse Wilms tumor line(KCMC-WT-1) derived from an aniridia patient with monoalleleic partial deletion of chromosome 11p." Cancer. 77. 799-804 (1996)
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[Publications] Nagashima Y,Miyagi Y,Taki A,Misugi K.et al.: "VHL tumour suppressor gene.Localization of the expression by in situ hybridization." J Pathol. 180. 271-274 (1996)
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[Publications] Miyagi Y,Aoki I,Misugi K.et al.: "Chromosome assignment of human PP5/TFPI-2 gene to 7q22 using FISH and PCR-based human/rodent cell hybrid mapping panel analysis." Genomics. 35. 267-268 (1996)
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[Publications] Miyagi Y,Aoki I,Misugi K.et al.: "Cloning of the cDNA encoding mouse PP5/TFPI-2 and mapping the gene to chromosome 6." DNA and Cell Biology. 15. 947-954 (1996)
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[Publications] 長嶋洋治、滝淳子ほか: "腎病変とvon Hippel-Lindau病" 病理と臨床. 15. 124-128 (1997)
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[Publications] Ishikawa T,Nagashima Y,et al.: "Matrilysin is associated with progression of colorectal tumor." Cancer Lett. 107. 5-10 (1996)
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[Publications] Inoue T,Sasaki H.et al.: "Model of myelodysplastic syndrome-like myelodysplasia that transforms into single lineage hemopoietic malignancies upon" Int J Pediatr/Oncol. (in press).
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[Publications] Kawano N,Nagashima Y.et al.: "Expression of gelatinase A,tissue inhibitor of metalloproteinase-2(TIMP-2),matrilysin,and trypsin (ogen)in lung neoplasms;An immunohistochemical study." Hum Pathol(in press).
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[Publications] 住田裕子、船曳哲典、佐々木秀樹、松山秀介: "血液、悪性腫瘍患児におけるC型肝炎に対するインターフェロン療法の評価" 日本小児科学会雑誌. 100. 888-894 (1996)