1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08207229
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
中谷 英明 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (20140395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 宗雄 京都大学, 文学部, 教授 (70143998)
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Keywords | 叙事詩 / マハーバーラタ / 韻律 / 無意識的領域 / データベース / リグヴェーダ / 古典文献学 / 統計分析 |
Research Abstract |
1.本研究の目的は,テキスト・データベースを用いて,世界最大の叙事詩とされる『マハーバーラタ』と『ラ-マ-ヤナ』の韻律分析を行うこと,それによって,これら両叙事詩の成立過程解明に資することである。 2.昨年度は,作成した韻律分析プログラムによって,『マハーバーラタ』第1巻と2巻について,シュローカ律の自由律部およびトリシュトゥブ律を調査し,(1)物語の主筋にかかわる部分,(2)導入部,神話・伝説部分の2部分が,『マハーバーラタ』の中で混在しながらも,韻律の特徴によて截然と区別されることを指摘した。 3.本年度は,(1)多数のテキストデータベースを入手し,それらの韻律分析を行った。これは韻律の歴史的な発展過程を,世界で初めて,全体的にたどるためである。ことに『リグ・ヴェーダ』は,韻律に忠実な新版が電子テキストとともに出版されたのを機に,全体の韻律を把握した。これによって『マハーバーラタ』の韻律を史的推移の中に置くことができた。 4.また(2)caesura(句切れ)を表示できるように韻律プログラムを改良した。 5.さらに(3)このプログラムによって『マハーバーラタ』第3巻と6巻について,昨年度の仮説が成立することを再確認した。詩人が無意識で作った部分の統計には,詩人や時代の個性が反映していることの発見は重要であると信じる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中谷英明: "「韻律から見た『マハーバーラタ』-成立過程分析のために-」" 『シンポジウム・人文科学における数量的分析』. 1. 55-60 (1996)
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[Publications] 中谷英明・徳永宗雄: "「インド古典二大叙事詩の韻律」" 『重点領域「人文科学とコンピュータ」研究成果報告書』. 1. 213-220 (1996)
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[Publications] 中谷英明: "「原始経典の思想的枠組み」" 『仏教文化』. 36. 35-50 (1996)
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[Publications] 中谷英明: "「古典学におけるデータベースと統計処理-インド学の場合-」" 『シンポジウム・人文科学における数量的分析(2)』. 2. 89-102 (1997)
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[Publications] 中谷英明・徳永宗雄: "「インド古典二大叙事詩の韻律(2)」" 『重点領域「人文科学とコンピュータ」研究成果報告書』. (印刷中). 28