1996 Fiscal Year Annual Research Report
中華世界の求心力と遠心力:周辺地域の民族的アイデンティティをめぐる研究
Project/Area Number |
08208104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
毛里 和子 横浜市立大学, 国際文化学部, 教授 (40200323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新免 康 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 助教授 (10235781)
横山 廣子 国立民族学博物館, 第二研究部, 助教授 (30143324)
中見 立夫 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 助教授 (20134752)
若林 正丈 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60114716)
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Keywords | 中華世界 / 少数民族 / 香港 / 台湾 / 華僑華人 |
Research Abstract |
1.1980年代からの改革開放政策と市場経済化で中国の政治・経済・社会的遠心力は強まっているが、とくに本研究では三年間の予定で中国周縁部、および大陸とは異質なものを抱える台湾・香港の政治・経済・社会・文化の分析を始めた。正規の研究分担者五名に加えて、香港研究者(谷垣真理子氏)・およびインド研究者(広瀬崇子氏)計二名を公募研究で加え、さらにモンゴル・チベットを研究する若手研究者二名(松本高明氏、平野聡氏)を研究協力者として加え、1年間計九名の研究者で研究活動を行った。 2.研究会は合計七回、各メンバーないし研究協力者がそれぞれの研究成果を報告した。そのうち一回は本重点領域研究の他のチーム(「中国とアジア太平洋の広域世界」チーム:田中恭子代表)と合同で行ない、華僑・華人と中国の統合の問題、清朝期の周辺統治政策など、周辺世界との関係および歴史的視野から「中華世界の求心力と遠心力」の学際的分析を進めた。また、国立民族博物館の客員スタッフとして来日中の外人講師(北京大学人類学・社会学研究所所長の馬 教授)とチベット・内モンゴル・新疆など中国周縁部の開発と社会問題について充実した学術懇談を行った。 3.初年度の重点項目は関係資料・文献の収集であったが、とくに『西蔵日報』『新疆日報』などの周縁地区の新聞のバック・ナンバーと基本参考文献をそろえ、『台湾関係資料集』など、分担者全員がそれぞれ内外の研究資料とデータを集積した。
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