1996 Fiscal Year Annual Research Report
諸外国における調査個票(ミクロデータ)が多角的結合的利用の経験-その利度的組織的条件にかんする調査研究-
Project/Area Number |
08209116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱砂 敬郎 九州大学, 経済学部, 教授 (70039791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 善博 大分大学, 経済学部, 助教授 (50172705)
坂田 幸繁 中央大学, 経済学部, 助教授 (00153891)
鈴木 庸夫 千葉大学, 法経学部, 教授 (20110273)
今里 滋 九州大学, 法学部, 教授 (30168512)
川上 宏二郎 西南学院大学, 経済学部, 教授
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Keywords | 統計調査 / 調査個票 / ミクロデータ / 匿名化 / レジスター統計 / データリンケージ / 統計マッチング / 再識別 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトの課題は、先進主要国におけるミクロ標本データの開示状況、および調査個票データ行政個別情報の多角的結合的利用にかんする組織化・制度化の動向を分析し、国際的な視野から、統計作成活動が肥大化し、「統計大国」と形容されているわが国の統計政策の将来方向を提示することである。研究課題が、わが国では統計審議会の答申『統計行政の新旧中長期構想』(総務庁統計局統計基準部監修)において提起されているが、ほとんど研究の蓄積や実践的な経験がなされていない新しい分野であるために、文字通り諸外国の先進的な経験を調査・紹介することが、本研究プロジェクトにおける初年度の基本的な課題であった。そのために、本研究のスタッフと、研究協力者平井文三(九州大学法学部)は、調査対象国をアメリカ、ドイツ、フランス、日本、韓国およびオーストラリアと設定して、(1)行政・統計レジスターの制度的組織的条件、(2)ミクロデータの開示の実情と社会的技術的条件、および(3)統計調査間のデータリンケージの制度的技術的条件について、その実態と動向にかんする文献収集と資料調査を実施した。そして、研究事項(1)〜(3)にかんする公刊・未公刊の文献資料を系統的に整理し、研究課題の全体的な輪郭と研究の方向性を概括するとともに、部分的に調査対象国における実地調査を実施した。その成果は、日本統計学会、総務庁統計局ミクロデータ利活用研究会および本重点領域主催の福岡国際シンポジウム)において基礎報告として発表することによって、国内外の関係機関との連携を確保し、本研究プロジェクトにとって欠くことができない本格的な実地調査(次年度に予定)の足掛かりを得た。
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