1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08209121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 和明 駿河台大学, 文化情報学部, 助教授 (90234210)
西郷 浩 早稲田大学, 政経学部, 助教授 (00205626)
椿 広計 慶応義塾大学, 理工学部, 専任講師 (30155436)
三浦 由己 駿河台大学, 経済学部, 教授 (30229645)
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Keywords | ミクロデータ / 外れ値 / 欠測値 / 統計的マッチング / データベース |
Research Abstract |
今年度の研究では、研究代表者、分担者の他、数名の大学院生、各官庁の統計作成担当者も加えて、月1回ないし2回の間隔で定期的な研究会を開催した。このような活動を通じて以下の成果をあげることができた。 1.ミクロデータの分析に際して留意すべき点として、(1)標本の調査、集計段階における非標本誤差の発生と処理方法、(2)集計値などの加工段階における標本誤差の評価、(3)基礎データにおける欠測値、外れ値の存在を前提とした分析手法の検討などがあげられる。これらの問題について、最近の、主として海外における研究のサーベイを行った。中でも誤差の評価に関連して、ブートストラップの応用に関する基礎的な研究を実施した。 2.特にミクロデータにおいて取り扱いに注意しなければならない問題として、公表前の集計ないし加工をどのように行えば効率的であるかを検討した。この部分には官庁において統計作成を担当する統計家にも協力を得た。さらに今後の実証分析に備えて特定のミクロデータのデータベース化を実施した。 3.複数のミクロデータを有効に利用する方法として、それぞれの調査で重複する変数をキ-としてマッチングを行い、単一の調査からだけでは得られない情報を得ようとするものがある。方法としては完全照合マッチングと統計的マッチングが知られている。今年度には、このうちの統計的マッチングについて、それが有効であるための理論的な条件を検討し、基礎的な結論を得た。
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[Publications] 美添泰人: "ベイジアン統計学はいつでも有用か" 統計. 2月号. (1996)
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[Publications] 椿広計・比江島欣慎: "抗高脂症薬販後調査「Mega Study」について" 統計数理. 43. 183-189 (1995)
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[Publications] 岸田和明: "貸出回数による図書の分布のモデル化:経年変化を予測するモデルの拡張の試み" 図書館学会年報. Vol.42 No.2. 87-98 (1996)
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[Publications] 椿広計: "技術者のための環境に配慮したISO/IECガイド" 日本規格協会, (1996)