1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08211213
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90214684)
|
Keywords | 部分因子環 / 作用素環 / 位相不変量 / オ-ビフォールド |
Research Abstract |
A_<2n+1>型のJones subfactorのasymptotic inclusionのM_∞-M_∞ biomoduleにおいて,私とEvansが研究していたのと類似の不思議なorbifold現象が生じることをA.Ocneanuが見出した.このasymptotic inclusionの構成は,subfactor N⊂MにおけるM-M bimoduleから,M_∞-M_∞ bimoduleを作るもので,Drinfel′dのquantum double constructionのsubfactor理論における類似と見なせるものである. Evansと私は,このorbifold現象が一般的なものであり,また,我々が前からやっていた,同時不動点環としてのorbifoldと同一視できることを,A型のHecke環から生じるWenzlのsubfactorを調べることによって示した.すなわち,WZW model SU(3)_<3κ>に対応するsubfactorのasymptotic inclusionのM_∞-M_∞ bimoduleが,(Ocneanuの意味でのghostを伴った)orbifoldとして記述できることを証明した.Asymptotic inclusionの(dual)principal graphも実際に計算した. Ocneanuの言うorbifoldを,我々がもとから研究しているorbifoldと同一視したことの系として,D_<2n>型(n>2)のDynkin図形の偶頂点のなすbimoduleたちに非退化なbraidingが入ることが示される.これは,OcneanuやTuraev-Wenzlによって,まったく違う方法で近年導入されたbraidingと同じ物を与えていることと期待される. これらの研究はOcneanuのparagroup理論に基づいている.我々はこの理論とそれに関連する理論について,本の原稿も書いた.この理論は多くの基礎的な部分が未出版となっていたもので,今回初めてself-containedな形でまとめられた.
|
Research Products
(1 results)