1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08219234
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
塩入 孝之 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (20012627)
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Keywords | 水生生物 / 生物活性物質 / 機能発現構造 / 酵素阻害 / サイクロセオナマイドB / アルテロバクチンA / ラディオスミン / 全合成 |
Research Abstract |
我々はこの10年来海洋生物由来の生物活性物質に興味を抱き,それらの合成と生物活性の検討を行って来た。本研究はその発展として海洋だけではなく淡水産生物由来の生物活性物質にまで範囲を広げ,それらの効率的合成をはかると同時に,合成品やその類縁体の生物活性試験を通じて,これら生物活性物質の作用発現構造を特定化することを目的としている。具体的天然物としては海綿由来のスロンビン阻害活性を有するサイクロセオナマイドB,海洋細菌由来の強力鉄キレーターアルテロバクチンA,そして淡水産ラン藻由来のトリプシン阻害剤ラディオスミンにつき合成研究を行い,これらの全合成に成功した。そしてサイクロセオナマイドBについてはスロンビン阻害活性の発現操作を立証することができた。アルテロバクチンA,ラディオスミンについては,現在機能発現構造を特定化しているところである。
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