1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08223201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
榊原 俊郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70162287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天谷 健一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70261279)
網塚 浩 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40212576)
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Keywords | 重い電子系 / メタ磁性 / 四重極秩序 / 反強磁性転移 / ピーク効果 / 磁束ピニング機構 |
Research Abstract |
本研究では標記研究課題に基づき、(1)重い電子系CeRu_2Si_2のメタ磁性と体積効果、(2)Ce_xLa_<1-x>B_6の磁気相図、(3)重い電子系超伝導体の混合状態における磁気応答について研究を行った。以下に結果を報告する。 (1)重い電子系CeRu_2Si_2のメタ磁性と体積効果 CeRu_2Si_2のメタ磁性磁化と磁歪を極低温下(〜100mK)で同時測定し、熱力学関係式を使って1パラメータースケール則を検証した。その結果、スケール則は低温でも良く成り立っていることがわかった。またスケール則を使って等体積磁化過程を評価したところ、等積過程でもメタ磁性を示すことがわかり、体積効果以外のメタ磁性機構の存在が確認された。 (2)Ce_xLa_<1-x>B_6の磁気相図 La濃度50%〜75%の試料の磁化過程を詳しく調べ、詳細なH・x・T相図を得た。その結果、ゼロ磁場における反強四重極秩序はLa濃度70%付近で突然消失し、替わって反強四重極秩序を伴わない反強磁性相が出現することがわかった。 (3)重い電子系超伝導体の混合状態における磁気応答 CeRu_2の超伝導相におけるピーク効果について、純良単結晶を用いて詳細な磁化測定を行った。その結果、磁化ヒステリシスを平均して得られる熱平衡磁化にはピーク効果近傍で異常がなく、この系のピーク効果が何らかの磁束系の相転移によるものではなく、ピニング機構における何らかの異常によるものであることが判明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T. Tayama: "Magnetization study of the valence fluctuation compound Sm_3Te_4 at very low temperatures" Journal of the Physical Society of Japan. 65. 3467-3470 (1996)
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[Publications] T. Sakakibara: "Magnetization Study of the Superconducting State of UPt_3" Supplement B to J. Phys. Soc. Japan. 65. 202-208 (1996)
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[Publications] K. Tenya: "Anisotropic Magnetic Response in the Superconducting Mixed State of UPt_3" Physical Review Letters. 77. 3193-3196 (1996)
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[Publications] Y. Haga: "Single Crystal Growth, Normal and Superconducting Properties of UPd_2Al_3" J. Phys. Soc. Japan. 65. 3646-3653 (1996)
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[Publications] T. Sakakibara: "Low Temperature Magnetization Study of the Heavy-Electron Systems" Physica B. (印刷中). (1996)
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[Publications] K. Tenya: "Magnetic properties of Heavy Fermion Superconductors UPt_3 and URu_2Si_2" Physica B. (印刷中).