1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08223204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
國井 曉 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10004368)
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Keywords | 希土類ドデカボライド / 希土類硼化物 / 単結晶育成 |
Research Abstract |
高周波加熱によるフローティングゾーン法により,各種希土類六硼化物単結晶が作成できる。この中でLa, CeからSmに至るまでは、高融点(〜2500℃)ではあるが、コングルエント溶融のため比較的容易に単結晶を作成することが可能である。またフローティングゾーン法を繰り返すことによる純良化により、ドハース測定も可能である。これらの研究の過程で我々はインコングルエント溶融系物質の単結晶化の手法を着想し、それを重希土類六硼化物およびHoB_<12>に於て実現することに成功した。本研究の目的はこのHoB_<12>に引き続いて他の希土類ドデカボライドの単結晶育成とその純化である。特に、YbB_<12>は多くの物性的問題を内在する物質であり、とくに力が注がれた。単結晶作成のためにまず既設反応炉を使い、反応式 RE_2O_3+27B→2REB_<12>+3BO、にて反応を行わせた。その際、RE-B系には4つの相が確認されているが、比較的低温度(〜1700℃)に於ける反応ではREB_4が、中程度の温度(〜1800℃)に於ける反応ではREB_6が、比較的高温度(〜1900℃)に於ける反応ではREB_<12>が、又高温度〜2000℃)に於ける反応ではREB_<66>が反応物として生じてくることが解かったので、歩留まり良く反応を行わせることができた。更にREB_4は塩酸に、REB_6は硝酸に溶けるが、目的のREB_<12>は塩酸にも硝酸にも溶けないので分離は容易である。反応物は微粉末化され、酸処理後、燒結された。次いで既設高温高圧電気炉を使用し単結晶化を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S. Kunii: "Dense Kondo behavior and many other effects in metallic point-contact of rare-earth hexaborides." Physica B. 218. 181-184 (1996)
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[Publications] M. Sera: "Thermal conductivity of RB_6 (R=Ce, Pr, Nd, Sm, Gd) single crystals." Phys. Rev. B. 54. R5207-5210 (1996)
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[Publications] S. Fujimori: "A Photoemission Study of Ultrathin Uranium Layers on Noble Metals." J. Electron Spectrosc. Relat. Phenom.78. 155-8 (1996)
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[Publications] S. Nakamura: "Ultrasonic investigation of quadrupolar response in Kondo system Ce_xLa_<1-x>B_6." Physica B. 219 & 220. 89-91 (1996)
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[Publications] S. V. Demisher: "Magnetc-optical Microwave Spectroscopy of the Coherent Magnetic State in the Mixed Valence Compound SmB_6 in the Frequency Range 40-120 GHz." Prisma v ZhETF. 64. 707-712 (1996)
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[Publications] M. Sera: "Quadrupolar interaition in NdB_6 studied by magnetostriction." J. Phys. Soc. Japan. 66. 5501-4 (1997)