1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08224208
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
氏原 紀公雄 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 佳子 (首藤 佳子) 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50231212)
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Keywords | 平板形マイクロキャビティレーザー / 有効モード半径 / 動作モード数 / 出力揺らぎ / ボース・アインシュタイン分布 / ポアソン分布 / ガウス分布 / 規格化分散 |
Research Abstract |
マイクロキャビティレーザーの出力スペクトルが、発振閾値以上でシャウロウ・タウンズ則に従わず、広いスペクトル幅を維持することを見いだした。したがって、マイクロキャビティレーザーの一次コヒーレンスは不良であるが、二次のコヒーレンスすなわち強度相関の程度を知ることを次の課題と定めた。平板形マイクロキャビティレーザーにおいては、その有効モード半径よりポンプ光ビーム半径が小さければ単一モード動作が、大きければ複数モード動作が起こると予想される。レーザーの強度揺らぎに対する標準的なフォッカー・プランク方程式が適用できるものと仮定すると、単一モードの閾以下ではボース・アインシュタイン的強度分布、閾以上ではポアソン的分布、複数モードでは閾の上下にかかわらずガウス的分布が得られる筈である。Q値の差により有効モード半径の異なる二つの平板形マイクロキャビティを用い、また励起光ビームの半径を様々に変えることにより、単一モード実験的に動作、複数モード動作の予想される状況を設定し、上記の出力強度分布が得られることを確認した。実験には発光媒体としてローダミン6Gを用い、励起光源にはパルス幅0.9nsの窒素レーザー励起色素レーザーを用いた。入出力特性上の各点において、一定入力で100〜200ショットの出力を測定し、出力の頻度分布を得た。標準的なフォッカー・プランク方程式による予測と半定量的な一致を見た。閾の定義がマイクロキャビティレーザーでは問題になっているが、閾近傍の頻度分布においては予測と異なる点が見られた。なお出力揺らぎの規格化分散は一般にモード数および平均出力とともに減少する傾向が見られた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Enomoto: "Intensity fluctuation of a Pulsed Planar microcavity laser" Journ.Appl.Phys.80-12. 6595-6601 (1996)
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[Publications] K.Ujihara: "Nonconformity of planar microcavity dye lasers with Schawlow-Townes Law" Prog.Crystal Growth and Charact.vol.33. 179-182 (1996)
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[Publications] I.Takahashi: "Quantum mechanical description of spontaneous emission in a microcavity in terms of admittance" Physica B. vol.227. 407-410 (1996)