1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08229216
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 昌弘 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10016826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八島 正知 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (00239740)
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Keywords | ジルコニア / イットリア / ニオブ酸化物 / 蛍石型固溶体 / 相平衡 / イオン伝導 / 格子定数 / ラマン分光 |
Research Abstract |
ジルコニア・ハフニア・希土類酸化物・あるいはニオブやタンタルの酸化物は、それらの二元系あるいは三元系において蛍石型あるいはその関連構造を持つ固溶体を生成する。これらの固溶体は新しい高温用固体電解質として極めて有用であるが、それらの生成域、安定性、構造変化などが明らかになっていない。本研究ではこれらの系において、まず組成が均一な試料の合成、X線や中性子線回折による構造解析、マラン散乱による酸素の配列の解明、インピーダンス測定によるイオン伝導度の測定を行った。それらの成果は以下の通りである。 1)YwO_3-Nb_2O_5系における蛍石型固溶体相の生成と特性 X線回折により格子定数を調べた結果、蛍石型相の固溶域は1700℃で20-27.5mol% Nb_2O_5であり、それ以下では約2.5mol%までC型Y_2O_3相との共存、それ以上では約50mol%までYNbO_4相との共存となった。これらの相関係はラマン分光分析によっても確認された。 イオン伝導度はこれらの相関係に依存し、蛍石型相の割合が増えるに従って増大した。特に20mol%Nb_2O_5組成で最大となった。 2)ZrO_2-Y_2O_3系における正方相、立法相の生成域 X線回折により見積もられた軸率C/aはYO_<1.5>の濃度増加と共に減少し、14mol%で不連続的に=1になる。そのため多くの既往の研究でここから立方相であると考えられていた。しかしながら中性子線回折あるいはラマン分光によるとさらに高濃度の18-10mol%までは酸素の位置だけが変位し、軸率が=1である正方相(t″)であることが明らかとなった。Yに限らず他の希土類Nd,Sm,ErあるいはYbでも同様に正方相と立方相の境界は18-20mol%にあることが示された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Masatomo Yashima: "Determination of Tetragonal-cubic Phes Boundary of Zr1-xRxO2-x/2(R=Nd,Sm,Y,Er and Yb) Raman Scattering" J.Phys.Chem.Solids. 57. 17-24 (1996)
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[Publications] Masatomo Yashima: "Thermodynamic Assessment of the Zirconia-Urania System" J.Am.Ceram.Soc.79. 521-524 (1996)
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[Publications] Masatomo Yashima: "Formation of Metastable Tetragonal(t′,t″),γ1-and γ2-Forms by Quenching of the HfO2-RO1.5 Melts(R=Gd,Y and Yb)" J.Phys.Chem.Solids. 57. 289-295 (1996)
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[Publications] Masatomo Yashima: "Synthesis of Metastable Tetragonal(t′) Zirconia-Calcia Solutions by Pyrolysis of Organic Precursors and Coprecipitation Route" J.Mater.Res.11. 1410-1420 (1996)
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[Publications] Masatomo Yashima: "Metastable-stable Phse Diagrams in the Zirconia-containing Systems Utilized in Solid-oxide Fuel Cell Application" Solid State Ionics. 86-88. 1131-1149 (1996)