1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08232262
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山口 力 愛媛大学, 工学部, 教授 (10000861)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 政志 愛媛大学, 工学部, 助手 (00274340)
|
Keywords | 触媒 / 特殊反応場 / 固体酸 / 固体塩基 / 酸塩基両機能 / ジルコニア / カリウム塩 |
Research Abstract |
ファインな触媒反応の制御のため、酸塩基両機能性触媒の設計・開発を試みた。本年度は以下の成果が得られた。 1.新規固体強塩基性物質の開発 各種カリウム塩を担体上に分散・担持・熱分解することにより新規強塩基性物質が得られた。これは固体塩基表面の一部をシラン化することにより酸機能を付与し、新たな酸塩基両機能性物質を開発する一環として位置づけられる。本年度は強塩基性を発現させるための最適条件の検討、および強塩基性発現の機構の検討を行った。 単独では塩基性をほとんど示さないK_2CO_3、KHCO_3、KNO_3を、アルナミおよびジルコニアに単分子層相当量を分散・担持後、500-550℃で熱分解することにより、cis-2-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1、2-プロパジエンの二重結合異性化に対し極めて高活性な塩基触媒が得られた。これら試料の触媒活性は、従来強力な塩基として知られる酸化マグネシウムのそれより1桁高いことである。指示薬法による塩基強度の評価によれば、H = 26が得られ、極めて強い塩基であることが明らかとなった。現在、活性成分の構造についてはTPD、XRD、IRおよびRamanにより検討中である。 2.高表面積酸化ジルコニウムの開発 前年度に作製した第二成分添加ジルコニアの表面酸塩基性質をCO_2およびNH_3のTPDにより検討した。全体として本来の表面酸塩基性質を維持したまま表面積増大が得られていることが明らかとなった。現在添加量効果を検討中である。
|
Research Products
(1 results)