1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08233210
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
三宮 信夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60026044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中峯 浩 京都教育大学, 教育学部, 講師 (70217826)
飯間 等 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (70273547)
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Keywords | 魚群行動 / モデリング / シミュレーション / 非線形システム / リミットサイクル / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
1.2次元無限平面を遊泳する魚群行動 群れを構成する個体間の情報交換の量を変えることにより,提案するモデルは一定形状の群れのみならず群形状が変化する群れをも表すことができた.このとき群形状が一定の群れは閉じた円軌道を遊泳するが,これはモデルがそのように意図して構成されているので創発現象とはいえない.しかし,群形状が変化する場合は閉じない軌道となり,これは興味深い創発現象である. 2.障害物に出会うときの魚群行動 魚群が単純な障害物に出会うと,群れはしばらく2つの小群に分裂するが,その後個体間の協力の強さに依存して1つの群れに合体するか分裂したままの状態になった.協力の強さは,個体間の情報交換の量で定まるものとした.魚群がトラップのようなやや複雑な障害物に出会うと,次の3つの行動パターンが得られた.すなわち,(i)群れはトラップ内に入ったままである,(ii)群れは分裂する,(iii)群れはトラップから全員脱出する.このうち,(iii)の状態が創発現象に対応すると考えられる. 3.異質な個体に遭遇するときの魚群行動 魚群が敵などの異質な個体に遭遇すると,それを回避しようとするが,そのとき群れは異質な個体の状況に応じて,様々な行動パターンを示した.ただし,異質な個体の状況とはその個体の大きさ,位置および速度などの要因で表現されるものとする.このような現象は,群れの新しい秩序が創発する1つの実例であると考えられるので,ニューラルネットワークを含むモデルを用いてシミュレーションにより検討した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 三宮信夫: "3尾からなる魚群の行動モデル" 計測自動制御学会論文集. 32・6. 948-956 (1996)
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[Publications] 佐藤博亮: "移動する漁具に対する魚群行動のモデリング" 日本水産学会誌. 62・5. 740-746 (1996)
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[Publications] N.Sannomiya: "A Simulation Study on Autonomous Decentralized Mechanism in Fish Behaviour Model" International Journal of Systems Science. 27・10. 1001-1007 (1996)
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[Publications] N.Sannomiya: "An Aggregated Model That Describes Random Behavior of Fish School with Many Individuals" Preprints of 13th World Congress of IFAC. J. 71-76 (1996)