1996 Fiscal Year Annual Research Report
新有機光非線形材料を用いた超高速光スイッチングの研究
Project/Area Number |
08236205
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
河口 仁司 山形大学, 工学部, 教授 (40211180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 充 山形大学, 工学研究科, 教授 (20007199)
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Keywords | 有機材料 / 光非線形 / 4光波混合 / 光学損傷 / π共役鎖 / 非共鳴 |
Research Abstract |
超高速で応答し、光非線形性の大きなポリマーを合成し、この薄膜を用いた光非線形デバイスを実現することを目的に研究を行い、以下の2点について具体的な成果を得た。 (1)長いπ共役鎖を持つポリマーおよび側鎖基が規則的に配列したポリマーの合成と薄膜化 最近、遷移金属触媒を用いる高分子合成の進歩により、従来の合成方法では導入が困難な結合様式を持つ多くのポリマーの合成が可能になってきている。Pd,Ni等の遷移金属触媒を用いるカップリング法により、電子の遷移確率が最も大きな価電子帯と伝導帯のギャップが小さく、遷移モーメントが大きいと考えられるポリ(2,5-ジフェニル-3-デシルチオチエニレン(材料1)などを合成した。又、触媒量のバナジル錯体を酸化剤として用いた酸化カップリング重合により、側鎖基が規則的に配列したポリ[3-(4-ドデシルフェニル)チオフェン](材料2)を合成した。スピンコート法などにより、これらのポリマーを数μm〜数10μm厚の薄膜にした。 (2)非共鳴波長領域の光非線形性の評価 アルゴンレーザ励起チタンサファイヤフェムト秒可変波長レーザ(波長775nm)を用いて、前方4光波混合法により、吸収端よりも長波長の非共鳴の波長領域でのχ^<(3)>の測定を行った。その結果、材料1ではχ^<(3)>=5×10^<-11>esu、材料2ではχ^<(3)>=5×10^<-10>esuであることがわかった。又、材料1では光学損傷の生ずるしきい値パワー密度は、膜厚が薄くなるほど大きくなり、スピンコート法により20μm厚以下にした材料では約1GW/cm^2までの測定範囲で損傷が生じないことがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 河口仁司、上田充: "新有機光非線形材料を用いた超高速光スイッチングの研究" 有機非線形光学材料による光波マニピュレーション研究会講演資料. 2(1). 53-56 (1996)
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[Publications] 河口仁司,井上潤,川添忠: "新有機光非線形材料を用いた超高速光スイッチングの研究" 有機非線形光学材料による光波マニピュレーション第4回全体会議研究回講演予稿集. 84-85 (1997)