1996 Fiscal Year Annual Research Report
分子雲に埋もれた高エネルギー天体のミリ波・サブミリ波観測
Project/Area Number |
08237206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関本 裕太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70262152)
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Keywords | 高エネルギー天体 / ミリ波天文学 / サブミリ波天文学 / X線天文学 / ガンマ線天文学 / 分子雲 / 星形成 / 分子流 |
Research Abstract |
X線衛星「あすか」が分子雲に埋もれた原始星からの硬X線を検出したことは、星形成における新たなブレークスルーであり、「あすか」の最大の成果の一つである。本研究は宇宙の極低温領域(〜10K)領域である分子雲における高エネルギー現象(〜10^8K)を探る目的でミリ波・サブミリ波観測をおこなった。原始星のX線放射は、質量・磁場・角運動量と密接な相関があると考えられることから、星形成の研究において不可欠な研究課題である。 野辺山45m鏡(1996年4月)とCSO(1996年5月)において、低質量星生成領域へびつかい座分子雲中のX線放射原始星4天体(EL29,IRS44,WL6,WL10)の^<12>COによる分子流観測をおこなった。観測した4天体で分子流を検出し、その力学的年齢はおよそ5×10^3年であった。星は、その形成における最も早い段階より10^7Kに相当するX線を放射しており、周囲の分子雲の電離状態を変化させていることが明らかになった。 また、X線を放射する4天体の分子流の特徴はpole-onに近い形状をもつことである。分子流の青方・赤方分布の重なっている割り合いが大きく、視線方向と分子流の軸の間の傾斜角が小さいと予想される。X線放射原始星はpole-onに近い形状をもつことはガス円盤の性質(eg.N〜10^<26>cm^<-2>;R〜100AU;M〜0.1M_<【of sun】>)とX線の透過力(N〜10^<23>cm^<-2>@5keV)を考慮すると自然に理解される。 以上の低質量X線放射原始星で得られた知見をもとに、今後、大質量原始星のX線放射の研究をおこなう。そのために、野辺山45ミリ波望遠鏡によるオリオン座のX線放射大質量原始星の分子流観測やASCAによる大質量形成領域NGC6334の観測を計画している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Sekimoto et al.: "Mt.Fuji Submillimeter-wave Telescope" Proceedings of "Diffuse Infrared Radiation and the IRTS". (in-press). (1997)
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[Publications] 関本裕太郎、山本智: "富士山頂サブミリ波望遠鏡計画" 日本赤外線学会. 6. 49-55 (1996)
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[Publications] S.Miyazaki et al.: "X-ray/soft gammara-ray observation of Centaurus A and its implication on the emission mechanism" Publ.Asstron.Soc.Japan. 48. 801-811 (1996)
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[Publications] Y.Sekimoto et al.: "Measurements of 220 GHz Atmospheric Opacity on Mt.FUJI with a Radiometer/Radome System" In.J.of IR & MM waves. 17. 1263-1284 (1996)