1996 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーレーダーにる空気シンチレーション光減衰長監視システム
Project/Area Number |
08237215
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川上 三郎 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (40047337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 嘉夫 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (00106337)
伊藤 信夫 大阪市立大学, 理学部, 教授 (10047045)
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Keywords | ライダー / シンチレーション光 / 一次宇宙線 / 空気シャワー / 紫外線レーザー / 減衰係数 / レーリー散乱 |
Research Abstract |
10^<18>eV以上の超高エネルギー一次宇宙線の存在やその到来方向は、宇宙線の起源だけでなく、宇宙論の問題の解明への手がかりとなることが期待される。超高エネルギー一次宇宙線が大気中に入射すると、空気シャワー現象を生じ、多数の酸素や窒素の分子を励起し、紫外線領域で大量の微弱なシンチレーション光が発生する。宇宙線望遠鏡計画においては、大口径(〜3m)の反射望遠鏡を用いてこのシンチ光(紫外線領域)を測定し、10^<18>eV以上の一次宇宙線の高精度の観測が主な目的である。この時、エネルギーの決定精度は、大気によるシンチ光の減衰量に大きく依存する。従って、精度の良い観測を目指すためには、減衰量の正確な測定が不可欠である。 大気中を進む光は主に空気の分子にるレーリー散乱や、塵やゾル等によるミ-散乱によって減衰する。我々が開発を行っているのは、紫外線レーザーを大気中に照射し、その紫外線の後方散乱光を反射望遠鏡を用いて観測する事によって、紫外線領域における光の減衰係数を正確に測定するシステムである。一般にはライダーと呼ばれる。 後方散乱光は光電子増倍管で増幅の後ディジタルオッシロで測定し、今回購入したコンピュータで処理され、CD-ROM等に記録される。このデータ処理システムの開発や、レーザー光照射システムの開発を終え、ライダーシステムとしての観測を行った。口径10cmの反射望遠鏡による予備的観測により、基礎的データの蓄積を行っている。観測上の制限(晴天が必要)等から現在はまだ予備的な結果ではあるが、高層雲の観測など〜10km付近までのレーリー散乱、ミ-散乱が観測されている。当初の目的である〜数10km迄の減衰量の測定を可能にするために、より大口径(〜30cm)の望遠鏡への改良を予定している。
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