1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08240203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 武郎 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00004424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 安樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90115577)
高木 伸 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90124594)
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Keywords | 量子核形成 / 巨視的量子現象 / 量子摩擦 / 一次相転換 / ^3He-^4He混合液 |
Research Abstract |
本研究は^3He-^4He混合液が有する量子的特性を活用して、400MK-900mKという広い温度域、0気圧-25気圧という広い圧域において、^3He希薄相における^3Heの臨界過飽和度を探求するものである。 この系は^3Heおよび^4Heが示す量子的特性のため、homogeneous nucleationを実現し得る殆ど唯一の系と考えられる。 これまで6気圧程度の圧域において10mK-400MKの温度域で臨界過飽和度が温度に依存しなくなるという特徴的振舞を促え、これが量子形成ではないかという強い示唆を得ている。この点を明確に確立すべく、実験・理論両面から研究を推進する。 実験においては、上述のように圧力領域・温度領域を拡張し、古典核形成領域へのつながりを明かにすることを第1の目標として現在データを蓄積中である。 また散逸の効果を明らかにするべく、平衡状態にある混合液相分離界面の超音波に対する応答を見る実験を計画し、準備を行っている。 理論面においては、場の理論的立場からの量子核形成理論を確立すべく研究を行うと同時に、現象論的立場からの考察も進めている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S. N. Burmistrov: "Quantum Nucleation in Supersaturated ^3He-^4He Mixtures" Czechoslovak J. of Phys.46. 195-196 (1996)
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[Publications] T. Satoh: "Quantum Nucleation" Quantum Coherence and Decoherence (Elsevier). 93-98 (1996)
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[Publications] Y. Kanno: "Theory of Macroscpic Quantum Nacleation in quantum Fuids" Quantum Coherence and Decoherence (Elsevier). 99-102 (1996)
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[Publications] S. Takagi: "Macroscopic Quantum Coherence of Chirality of a Domain Wall in Ferromagnets" Phys. Rev. B. 54. 9920-9923 (1996)
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[Publications] 高木伸: "巨視的量子現象と散逸" 物性研究. 66. 115-130 (1996)