1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08246233
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚原 安久 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20135312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帰山 享二 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (20273550)
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Keywords | マクロモノマー / ラジカル重合 / 分岐ポリマー / 多分岐構造制御 / 液晶形成 / 走査トンネル電子顕微鏡 |
Research Abstract |
リビングアニオン重合における末端停止法を用いて、分子量分布が狭く種々の分子量の末端メタクリレート型(MA-PSt;Mn=800〜12400)および末端ビニルベンジル型(VB-PSt;Mn=1800〜13200)ポリスチレンマクロモノマーを合成し、これらをベンゼン中AIBNを開始剤として種々の温度で均一系で重合を行い、生成ポリマクロモノマーの重合度Dp、重合速度(Rp)、および成長ラジカル濃度[M*]を光散乱検出器を組み合わせたGPCおよびESRスペクトロメーターで測定し、マクロモノマーの濃度[M]、分子量、AIBNの濃度[I]、および重合温度依存性を調べた。また、生成したポリマクロモノマー分子の分岐構造の直接観察をトンネル電子顕微鏡を用いて試みた。マクロモノマーの重合系では、重合性官能基に結合しているポリマー鎖の影響のため、重合性に及ぼす分子量、仕込み濃度の影響が著しことが確認できた。また、重合度および重合速度の温度依存性は対応する低分子モノマーに比べ大きいきことが分かった。これらの結果は、重合反応の活性化律速過程に及ぼす拡散律逆効果の度合いの変化として理解できた。また、走査型トンネル電子顕微鏡(STM)による重合生成物分子の直接観察から、側鎖芳香環の配列像を通じて高密度多分岐ポリマーが確かに生成していることが確認できた。これらの結果を踏まえ、現在さらに、重合速度の温度依存性、分子量依存性、タクチシチ-、長さの異なるマクロモノマーの共重合性、ならびにリビングラジカル重合性について検討し、分岐構造制御に関する知見の集積を試みている。
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[Publications] S.Unayama: "Direct Observation of Poly(macromonomer) by Scanning Tunneling Microscopy" Japanese Journal of Applied Physics. 35・4A. 2280-2283 (1996)
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[Publications] M.Wintermantel: "Molecular Bottlebrushes" Macromolecules. 29・3. 978-983 (1996)
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[Publications] Y.Tsukahara: "Preparation and Properties of Epoxidized Natural Rubber/Poly(-caprolactone) Self-vulcanizable Blends" Jouranl of Materials Chemistry. 6・12. 1865-1870 (1996)
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[Publications] K.Kaeriyama: "Preparation and Properties of soluble polyphenylenes" Synthetic Metals. (印刷中).
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[Publications] Y.Tsukahara: "The Polymeric Materials Encyclopedia (分担)" CRC Press, 9600 (1996)