1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08248112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
亀田 弘行 京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 拓 (若林 拓史) 名城大学, 都市情報学部, 教授 (00135542)
小林 潔司 京都大学, 大学院, 教授 (50115846)
川上 英二 埼玉大学, 工学部, 教授 (50125887)
高田 至郎 神戸大学, 工学部, 教授 (40027280)
飯田 恭敬 京都大学, 大学院, 教授 (10026114)
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Keywords | 交通システム / 通信システム / 防災機能 / ネットワーク信頼性 / 交通管理 / 生活支障 / 防災投資 |
Research Abstract |
本研究は、重点領域研究(1)「都市直下地震による災害の防止に関する基礎研究」(平成8年度〜10年度)の計画研究B-3「交通・通信システムの防災機能に関する研究」として実施されたものである。 本研究は、都市直下地震という低頻度巨大災害のもとで、交通システムと通信システムの防災機能を確保するためのネットワーク構成と施設の戦略的強化、災害時の交通管理システムの運用ならびに情報マネジメントの枠組みと具体的方策を提案することを目的とする。さらに、防災投資の妥当性を検証するための計量経済的方法を開発することを目的とする。 初年度である平成8年度の研究成果は以下のとおりである。 1.交通システムの崩壊が生活機能障害に与える影響の分析を行った。阪神・淡路大震災の発災時の状況および震後の活動と生活実態に関するアンケート調査を行い、ライフラインの機能喪失が生活に与えた影響の分析の一環として、通勤の再開時期、震災の各時期における通勤手段・経路および所要時間の変化、震災前後における勤務先到着目標時刻の変化などの交通行動に関する事項と、地震後に必要とした交通情報と実際に役立った情報の関係、交通規制により自身が受けた影響と交通規制のあり方に関する意見の分布を明らかにした。 2.交通ネットワークの信頼性解析法の開発と適用を行った。(若林・川上) 地震災害時に交通システムが置かれる状況を過去の震災経験をもとに整理して、阪神・淡路大震災の質的な特質を明らかにした。これを基礎に、兵庫県の復興ネットワークを対象とする道路網の信頼性解析を行い、ノード間信頼度を算出するとともに、重要区間の評価のための確率重要度を算出した。また、首都圏の道路網の地震時信頼性評価のための課題整理を行った。 3.災害時の交通管理システム構築のための道路ネットワーク分析を行った。特に、阪神淡路大震災における発災時の交通状況を把握するとともに、この分析から得られる現実の発生交通量と、ネットワーク形状からみた道路の許容可能な最大交通量を比較することによって、交通規制による抑制対象交通の量的な評価が可能な基礎モデルを開発した。 4.通信システムの防災機能と信頼性確保に関する解析を行った。まず、NTT、パソコン通信、防災無線などの通信手段の被災と復旧について調査し、通信手段を確保するためのハード・ソフト両面における地震対策を検討する基礎資料を整えた。つぎに、ライフライン災害情報システムの構築を行うことを目的に、その基礎資料を得るため、水道システムを対象として、地震時の水の行方を、経時性を考慮して再現した。 5.防災投資の計量経済分析について基礎的な分析と理論モデルの整理を行った。特に、社会公共システムの安全性、あるいは社会リスクに関する従来からの経済評価の方法について整理を行うとともに、特に支払い意志額の考え方について理論的考察を行った。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 亀田弘行: "交通・通信システムの防災機能に関する研究" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 25-30 (1996)
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[Publications] 倉内文孝: "地震時の利用可能道路網から見た適正交通量に関する研究" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 165-168 (1996)
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[Publications] 飯田恭敬: "阪神・淡路大震災の道路網機能低下に関する一考察" 土木計画学研究・講演集. No.19(2). 343-346 (1996)
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[Publications] 高田至郎: "兵庫県南部地震による緊急飲料水の行方と情報の伝達手段" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 303-306 (1996)
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[Publications] 高田至郎: "GISを用いた兵庫県南部地震における橋梁の被災要因分析と耐震診断のシステム化" 土木学会第2回阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 227-234 (1997)
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[Publications] 川上英二: "道路交通システムの形状と連結確率との関係" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 169-172 (1996)
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[Publications] 川上英二: "阪神淡路大震災に見るライフラインの震害と復旧" '96建築設備技術会議. 1-3-1-1-3-9 (1996)
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[Publications] 小林潔司: "安全性の経済評価" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 177-178 (1996)
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[Publications] Kobayashi,K.: "Traffic Network Equilibria with Rational Expectations" Interdisciplinary Information Sciences. Vol.2 No.2. 189-198 (1996)
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[Publications] 若林拓史: "兵庫県道路網の連結信頼性解析と確率重要度による重要区間評価" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 281-284 (1996)
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[Publications] 若林拓史: "阪神大震災における道路網連結信頼性と確率重要度による重要区間の評価" 土木計画学研究・論文集. No.13. 391-400 (1996)
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[Publications] 能島暢呂: "震災下における交通機能障害の影響と交通管理運用策について" 第1回都市直下地震災害総合シンポジウム論文集. 289-290 (1996)