1996 Fiscal Year Annual Research Report
銅アミン酸化酵素におけるキノノイド補酵素と銅イオンの相互作用
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08249224
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷澤 克行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20133134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今堀 博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90243261)
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Keywords | キノノイド補酵素 / 銅アミン酸化酵素 / 銅イオン / トパキノン / 金属酵素 / 部位特異的変異導入 |
Research Abstract |
銅アミン酸化酵素は、ヒスタミンやドーパミンなど種々の生理活性アミン類の酸化的脱アミノ反応を触媒し、動植物や微生物に広く存在している。本酵素は、その活性発現に2価銅イオンと新規な共有結合型キノノイド補酵素、トパキノンを必須とする。われわれは、これまでに銅とトパキノン補酵素を含まず不活性な前駆体型酵素(アポ酵素)を2価銅イオンとインキュベートすることにより、特定のチロシン残基からトパキノンが自己触媒的に生成することを明らかにした。また、ESRやCDなどの各種分光学的方法を用いてこのトパキノン生成過程を詳細に解析し、2価銅イオンがアポ酵素と結合することによって1価に還元されること、この1価銅イオンによって分子状酸素が活性化され前駆体チロシン残基が酸化修飾されること、またその過程でセミキノンラジカル中間体が形成されることを明らかにしてきた。本年度は、酸素同位体(^<18>O)で標識された水や酸素の存在下でトパキノンを生成させることにより、トパキノンのC2位カルボニル基の酸素原子が溶媒の水に由来することを共鳴ラマン分光法により証明した。さらに、C5位カルボニル基の酸素原子は溶媒の水と容易に置換すること、基質アミン類と反応するのは二重結合性の高いこのC5位のカルボニル基であること、逆にC2位のカルボニル基は二重結合性が低く、トパキノン環やC4位の酸素原子との間でπ電子が非局在化していることを明らかにした。一方、トパキノンに変換される前駆体チロシン残基周辺のコンセンサス配列の役割を明らかにするため、部位特異的変異導入法を用いて各アミノ酸残基を他のアミノ酸に置換した変異型酵素を作製し、それらのトパキノン生成速度や触媒活性を検討した。その結果、コンセンサス配列中の各アミノ酸残基は、活性部位の正しいコンフォメーション維持などに重要な役割を担うことが明らかになった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Nakamura,R.Matsuzaki,Y.-H.Choi,K.Tanizawa,and J.Sanders-Loehr: "Biosynthesis of Topa Quinone Cofactor in Bacterial Amine Oxidases.Solvent Origin of C-2 Oxygen Determined by Raman Spectroscopy." J.Biol.Chem.271・9. 4718-4724 (1996)
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[Publications] Y.-H.Choi,R.Matsuzaki,S.Suzuki,and K.tanizawa: "Role of Conserved Asn-Tyr-Asp-Tyr Sequence in Bacterial Copper/2,4,5-Trihydroxyphenylalanyl Quinone-Containing Histamine Oxidase." J.Biol.Chem.271・37. 22598-22603 (1996)
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[Publications] M.Mure and K.Tanizawa: "Chemical and Biochemical Characteristics of Topa Quinone." Biosci.Biotech.Biochem.61・3. 410-417 (1997)
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[Publications] C.E.Ruggiero,J.A.Smith,K.Tanizawa,and D.M.Dooley: "Mechanistic Studies of Topa Quinone Biogenesis in Phenylethylamine Oxidase." Biochemistry. (印刷中). (1997)