1996 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍免疫応答抑制の腫瘍抗原ペプチドによる解除とその機序の解析
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08266227
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
栗林 景容 三重大学, 医学部, 教授 (10064578)
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Keywords | 腫瘍免疫 / 抑制性T細胞(Ts) / フレンドウィルス誘発腫瘍 / T細胞エピトープ / 腫瘍抗原ペプチド / プラスミドワクチン / ヘルパー型T細胞 / CTL |
Research Abstract |
(1)ナイーブなBDF1にのみ抑制性T細胞(Ts)が誘導されるのかを確認するためにMMCで増殖を阻止したFBL-3を用いてBDF1マウスを疫した。免疫BDF1マウスでは1x10^7個以上のFBL-3腫瘍を接種しても生着することはなかった。これは予め免疫系を賦活化しておけばTsの機能が打ち消されることを示唆している。 (2)FBL-3についてはCD4陽性T細胞が認識する腫瘍抗原エピ-トープが2種(F-MuLVenv_<122-141>:F-MuLVenv_<462-479>)とCD8陽性CTLが認識する抗原エピトープ(F-MuLVgag_<71-79>)1種を同定している。本実験ではそれぞれのペプチドに対応するT細胞集団を活性化しておけば抗腫瘍免疫応答の抑制が解除されるか否かの基礎的検討を行った。基礎実験として、B6マウスにCTLエピトープの前後を含み17残基に相当するミニ遺伝子の組み替えワクシニアウイルス、gag全長を含むプラスミドで免疫したときにCTLが誘導されるか否かを検討した。その結果、FBL-3或いは共通のCTLエピトープを有するMBL-2に特異的なCTLの誘導されることが確認された。次に、Tsが誘導されFBL-3が生着するBDF1マウスに上記と同じプラスミドを用いて免疫し、2週後に1x10^7個のFBL-3を接種し、腫瘍の増殖を観察した。その結果、免疫マウスでは全例で腫瘍の拒絶が見られた。 (3)今までThとして扱っていたCD4陽性T細胞クローンがペプチド特異的細胞障害活性を発揮することが判明した。細胞障害における抗原認識はペプチド特異的ではあるが、増殖刺激時の認識に比べ厳密ではないことが示唆された。細胞障害の機序としてははパ-フォリン、CD95-CD95Lそれぞれを介するものと、両者を介するものの3種類のタイプが存在した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kyoko Higo: "Susceptibility of nude mice carrying the FV-4 gene to Friend murine leukenia viruo infect." Journal of Virology. vol.71・1. 750-754 (1997)
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[Publications] Yoshinao Kubo: "Possible origin of murine AIDS(MAIDS)virus:Conversion of an endogenous retroviral P12^<gag> sequence to a MAIDS-inducing sequence by frameshift mutations" Journal of Virology. vol.70・9. 6405-6409 (1996)