1996 Fiscal Year Annual Research Report
HLA-A2拘束性卵巣癌特異的癌退縮抗原遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
08266268
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山田 亮 久留米大学, 医学部, 講師 (50158177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 友昭 久留米大学, 医学部, 助手 (00261066)
伊東 恭悟 久留米大学, 医学部, 教授 (50125499)
片岡 明夫 久留米大学, 医学部, 助手 (40194758)
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Keywords | 癌退縮抗原 / 癌免疫 / 腫瘍 / 癌 / 卵巣癌 / HLA拘束性 |
Research Abstract |
卵巣癌は婦人科領域腫瘍のなかでも、きわめて予後不良であり、従来の癌治療法に加えて新たな治療法の開発が望まれている。その一つに癌特異免疫療法があげられるが、そのためには、卵巣癌に発現し宿主CTLによって認識される癌退縮抗原をコードする遺伝子の同定が不可欠な研究である。そこで卵巣癌患者の癌局所内浸潤リンパ球(tumor infiltrated lymphocytes,TIL)より自家癌特異的CTL株を樹立した。HLA-A領域が既知の卵巣癌細胞株パネルを用いてこれらのMHC拘束性について検討を行った。その結果、HLA-A2拘束性、HLA-A24拘束性、およびHLA-A31拘束性に卵巣癌に対し細胞障害活性を示すとおもわれるCTL株が樹立された。それらの認識する癌抗原をコードする遺伝子(癌退縮抗原遺伝子)をクローニングする目的で同CTL株を大量培養したところ、HLA-A2拘束性CTL株、OC90の大量培養に成功した。そこで、OC90についてさらに詳細な検討を行ったところ、拘束分子はHLA-A2ではなくHLA-B52であることが判明した。OC90の自家腫瘍株KOC-7より調製したcDNAライブラリーとHLA-B5201遺伝子とをCOS-7細胞に同時にトランスフェクトし、一過性に発現させた。これらを標的細胞としてOC90CTLと混合培養を行い、上清中に放出されるIFN-γを指標にスクリーニングをおこなった。得られた数クローンについてHLA特異性等の検討をおこなっているが、現在までのところ目的とする遺伝子はクローニングされておらず、スクリーニングを継続中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Itoh: "Development of cancer vaccine by tumor rejection antigens." Int.Rev.Immunol.(in press). (1997)
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[Publications] K.Itoh: "Expression of MAGE-1 and-4 proteins in normal tissues and various cancers." Melanogenesis and malignant melanoma (Hori et al Eds.Elsevier). 1996. (87-96)
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[Publications] S.Shichijo: "Induction of MAGE genes in lymphoid cells by demethylating agent" Jap.J.Cancer Res.87. 751-756 (1996)
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[Publications] U.Toh: "A monoclonal antibody KIS-1 recognizing a new mambrane antigen" Int.J.Cancer. 66. 600-606 (1996)