1996 Fiscal Year Annual Research Report
酵母変異株による株輸送及び核構築機構の分子遺伝学的解析
Project/Area Number |
08274212
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河野 憲二 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (50142005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木俣 行雄 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 助手 (60263448)
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Keywords | 核輸送 / 核構造 / 酵母変異株 / GFP |
Research Abstract |
アフリカツメガエル由来のヌクレオプラスミンを核蛋白質輸送に関するマーカーとし、出芽酵母から核輸送に関する温度感受性変異株のスクリーニングを行った。その結果NUP133と共同し核輸送を阻害する新規変異株SNO1を得た。nup133やsno1単独変異株では核輸送の阻害は殆ど認められないが、両者の2重変異株では核への輸送が著しく阻害される。またNUP133遺伝子破壊株とsno1変異株はどちらも30℃では正常に増殖するのに対し、その2重変異株は30℃では増殖できない。これらのことから、NUP133とSNO1の遺伝学的関連性が示唆されたので、SNO1遺伝子のクローニングを行った。SNO1は336個のアミノ酸からなる全く新規の遺伝子で、既存の蛋白とのホモロジーは現在までのところ見つかっていない。また遺伝子ノックアウトの結果から、生育に必須の遺伝子であることが明らかとなった。また、核の構造や機能を理解する目的で、GFP-ヌクレオプラスミンの融合蛋白を核蛋白マーカーとし、核形態異常を示す変異株のスクリーニングを行い、核の断片化を起こす高温感受性変異株、anu1とanu2を取得した。ANU1,ANU2とも新規遺伝子であり、少なくともANU1遺伝子は増殖にとり必須な遺伝子であった。ANU1にはホモログが存在しており、ヒトにもホモログがあることから細胞の生育にとり重要な役割をになっていると考えられる。現在これらの変異株の生理機能の解析を進めている。
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[Publications] M.Oka: "Saccharomyces cerevisiae KAR2(BiP)gene expression is induced by loss of cytosolic HSP70/Ssalp through a heat shock eloment-mediated pathway" J.Biochemistry. 121. 578-584 (1997)
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[Publications] Y.Kimata: "A novel mutation which enhances the fluorescence of green fluorescent protein at high temperature" Biochem.Biophys.Res.Commun.(in press). (1997)
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[Publications] 木俣 行雄: "核への蛋白質輸送の研究" 蛋白質核酸酵素. 42(印刷中). (1997)
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[Publications] 木俣 行雄: "GFPとの融合による蛋白質細胞内局在の可視化" 実験医学. 15. 563-567 (1997)