1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08276104
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
土田 耕三 国立予防衛生研究所, 放射能管理室, 主任研究官 (40231435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森林 敦子 国立予防衛生研究所, 昆虫医科学部, 主任研究官 (20072944)
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Keywords | カイコ / リポホリン / リポタンパク質 / ビテロジェニン / リセプター / LTP / リパーゼ |
Research Abstract |
カイコ雌蛹体液には3つの主要なリポタンパク質、リポホリン、ビテロジェニンとLipid transfer particle(LTP)がある。卵胞への脂質輸送には2つの方法があり、1つはリポホリンが卵胞の外側から脂質を送り込む方法、他の方法としては、ビテロジェニンが卵細胞中にinternalizationされ、脂質はビテロジェニンと卵胞中にともに卵胞中に取り込まれる方法がある。ビテロジェニンのリガンドブロッティング法によると、ビテロジェニンは卵巣の膜可溶化分画65Kdaタンパク質と特異的に結合しており、このタンパク質がビテロジェニンリセプターではないかと考えられる。一方、リポホリンは、卵巣脂質の70%を運んでいるが、internalizationされることなく卵胞へ脂質を送り、脂肪体から卵巣まで繰り返し脂質を運ぶシャトルの働きをしていた。 また、リポホリンがシャトル機能を示していることから、脂質は卵胞と体液の間で受け渡しされていることになり、その仕組みに興味が持たれた。拡散によるDGの取り込みはほとんど不可能であるとすると、リパーゼで分解した後、脂肪酸の取り込みが行われていると想像される。卵巣にはHDLpやLDLpの脂質を分解するリパーゼ活性があった。この反応液に、LTPを加えておくとリパーゼ活性は2倍程度あがった。この結果は、LTPがリポホリンの脂質を露出させるなど、リポホリンの形を変えることで、リパーゼがリポホリンの脂質に働きやすくなるのではないかと考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takeda,Kawaguchi,Ohsiki,Maekawa and TSUCHIDA: "Impaired yolk Protein uptake by OOcyte of a Bombyx mori mutant" Insect Biochemistry and Molecular Biology. 26・6. 607-616 (1996)
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[Publications] Tsuchida,Sculoges,Moribayashi,Suzuki・・: "Purification and Properties of a lipid transfer Particle from Bombyx mori : Comparison to the lipid transfer particle from Manduca,sexta" Biochimica et Biophysica Acta. 1337. 57-65 (1996)