1996 Fiscal Year Annual Research Report
シスタチン類の細胞内プロテアーゼに対する阻害機構の解明
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08278232
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
鮫島 達也 青山学院大学, 理工学部, 教授 (50082772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 篤 昭和大学, 医学部, 講師 (00049248)
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Keywords | シスタチン / 細胞内プロテアーゼ / カテプシン類 / 阻害活性部位 / 阻害機構 / シスタチン・プロテアーゼ複合体 |
Research Abstract |
シスタチン類の標的プロテアーゼに対する阻害機構を分子レベルで解明するため、ラット・シスタチンαの活性部位の検討を行った。シスタチンαの大腸菌による大量発現系を利用して第1ループの保存アミノ酸残基QVVAGの中央の54番V(バリン)に着目し,その疎水性側鎖を親水性側鎖,グルタミン酸,リジンに置換した変異体V54EおよびV54Kを調製した。精製した各変異体の諸性質を調べ野生型と比較した結果,野生型と殆んど変っていないことが判明した。これより,活性部位として重要であると推定されている第1ループの中で,54番残基に正,負の電荷を導入しても何ら影響を与えず,バリン残基と同等の崇高い側鎖が必要である可能性が示唆された。従って,グリシン残基などの置換変異体を調製することが計画されている。また,ヒト・シスタチンAについて,C-末端より,7,26および33残基を欠失させた各欠損変異体を調製し,C末端領域が立体構造の保持に重要な役割を果していると推定した。一方,シスタチン類は標的プロテアーゼとin vitroにおいて,非常に強く結合することにより,プロテアーゼ活性を疑似非可逆的に阻害する。しかし,インヒビターと標的プロテアーゼの複合体の存在を実証した研究は皆無である。そこで,ヒトシスタチンAの発現培養細胞のホモジェネートより顆粒画分を除いた上清液中に,シスタチンAとプロテアーゼの複合体の存在を調べるため,抗シスタチンA抗体沈降成分をイムノブロッティングした後,抗カテプシンB,HまたはL抗体によって解析した。現在までに,複合体の存在を示唆するデータは得られていないが,今後,複合体形成の検出最適条件などを見出すことを含め,種々詳細な検討を加える予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Samejima,T.: "The Possible Role of C-Terminal Region of Human Cystatin A." The 11th ICOP Meeting (Turku,Finland) Abstract. 119- (1996)
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[Publications] Takeda,A.: "Purification and Characterization of Bleomycin Hydrolase,Which Represents a New Family of Cysteine Prasteases,from Rat Skin." J.Biochem. 119・1. 29-36 (1996)
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[Publications] Takeda,A.: "Cloning and Analysis of cDNA Encoding Rat Bleomycin Hydrolase,a DNA-binding Cysteine Pratease." J.Biochem. 120・2. 353-359 (1996)
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[Publications] 鮫島達也: "化学・生化学のための英語論文の書き方" 培風館, 148 (1996)