1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08282105
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
宮園 浩平 財団法人癌研究會, 癌研究所生化学部, 部長 (90209908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成内 秀雄 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012741)
宮島 篤 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (50135232)
渡邊 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
田賀 哲也 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (40192629)
菅村 和夫 東北大学, 医学部, 教授 (20117360)
|
Keywords | サイトカイン / 免疫病 / レセプター / 情報伝達 / リンパ球 / アポトーシス / 細胞増殖 / 抗原受容体 |
Research Abstract |
1.アポトーシスを誘導する新規MAPKKK(ASK1)の同定と機能解析:最近、TNF-αやセラミドなどによって誘導されるアポトーシスのシグナル伝達経路に、SAPK(JNK)やp38などのMAPキナーゼファミリーが関与していることが示唆されている。我々は、SAPKならびにp38の上流に位置する新規MAPKKKとしてASK1をクローニングした。ASK1はTNF-α刺激により活性化され、さらにASK1の過剰発現ならびにそれに伴うASK1の活性化は、アポトーシスを誘導することが明らかになった。キナーゼ活性を欠失した変異型ASK1をリンパ球などに過剰発現させるとTNF-αによるアポトーシスが抑制されることが明らかとなった。 2.増殖抑制因子TGF-βのII型レセプターによるI型レセプターの活性化のメカニズム:我々はTGF-βのI型及びII型レセプターのリン酸化部位の同定を行い、I型レセプターでは主としてGS領域とよばれる構造のなかのセリンとスレオニン残基がリン酸化されていることを確認した。またGS領域以外にも165番目のセリンがリン酸化されることを確認した。この165番目のセリンのリン酸化は細胞のアポトーシスを促進することが確認された。 3.IL-2受容体によるシグナル伝達機構:IL-2受容体からの増殖シグナル伝達に関わるJak3チロシンキナーゼの下流のシグナル伝達分子と考えられるpp70の遺伝子を単離し、STAMと名付けた。STAMにはSH3ドメインとITAM領域が存在し、シグナル伝達のアダプター分子であることが示唆された。STAMはIL-2刺激によってチロシンリン酸化をうけ、c-mycの発現に密接に関与していると考えられた。STAMはJak2やJak3と会合し、さらに110kDaの蛋白質IMOS-1とも会合することが確認された。
|
-
[Publications] H.Ichijo,E.Nishida,K.Miyazono,et al.: "Induction of apoptosis by ASK1,a mammalian MAPKKK that activates SAPK/JNK and p38 signaling pathways." Science. 275. 90-94 (1997)
-
[Publications] J.Wang,T.Koizumi,and T.Watanabe: "Altered antigen receptor signaling and impaired Fas-mediated apoptosis of B cells in Lyn-deficient mice." Journal of Experimental Medicine. 184. 831-839 (1996)
-
[Publications] S.Souchelnytskyi,P.ten Dijke,K.Miyazono,et al.: "Phosphorylation of Ser165 in TGF-β type I receptor modulates TGF-β1-induced cellular responses." EMBO Journal. 15. 6231-6240 (1996)
-
[Publications] T.Takeshita,T.Arita,K.Sugamura,et al.: "A new type of signal transducing adaptor molecule,STAM." Immunity. (印刷中).
-
[Publications] K.Yoshida,T.Taga,M.Saito,et al.: "Targeted disruption of gp130,a common signal transducer for IL-6-family of cytokines,leads to myocardial and hematological disorders." Proceedings of National Academy of Sciences in USA. 93. 407-411 (1996)
-
[Publications] A.L.-F.Mui,H.Wakao,A.Miyajima,et al.: "Suppression of interleukin-3-induced gene expression by a C-terminal truncated Stat5 : role of Stat5 in proliferation." EMBO Journal. 15. 2425-2433 (1996)