1996 Fiscal Year Annual Research Report
連続体理論による大量アミノ酸配列に対する物理知識情報処理
Project/Area Number |
08283206
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
美宅 成樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (10107542)
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Keywords | ゲノム / アミノ酸配列 / タンパク質 / 膜タンパク質 / 三次構造予測 / 連続体理論 / 両親媒インデックス / インターネット |
Research Abstract |
配列の類似性から構造や機能を推定できない未知のタンパク質を対象として、アミノ酸配列だけからできるだけ多くの構造や機能の情報を得ることを目的とする。もちろんすべてのアミノ酸配列に対して、非常に詳細な情報が得られることが望ましいが、それはなかなか難しい。そこで、現実的な問題として、全てのタンパク質に対して、大ざっぱではあるが、形態の分類情報を与えるソフトウェアシステムを開発する。 本年度は最初の段階として、膜タンパク質と水溶性タンパク質の分類と膜タンパク質と判別されたものの膜貫通ヘリックスの本数の予測を行った。次の二つの新しい考え方を導入する。第一に、従来考えられてきた一種類の両親媒性インデックスだけでは不十分であり、形成メカニズムが複数であるということに対応して、複数のインデックスを用意する。第二に、膜貫通ヘリックスの性質には分布があるということをあかさまに予測システムの中に取り込む。ここでは、四種類の膜貫通ヘリックスがあるということを仮定した。 これらの二つの考え方で予測システムを構築し、インターネットに公開した。ロケーションはhttp://www.tuat.ac.jp/〜mitaku/sosui/index.htmlである。膜タンパク質の97本のポリペプチドと502個の水溶性タンパク質が正しく判別されるかどうかを調べたところ、95個の膜タンパク質と500個の水溶性タンパク質が正しく予測された。これはそれぞれ98%と99.6%に対応する。次に、膜貫通ヘリックスの予測結果を見ると、377本の膜貫通ヘリックスのうちの367本が正しく予測され、7本の過剰予測があった。いずれにしてもおよそ2%程度の過小および過剰の予測があるだけであるということを示している。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] Shigeki Mitaku: "Interaction Stabilizing Tertiary Structure of Bacteriorhodopsin Studied by Denaturation Experiments" Proteins : Structure,Function,and Genetics. 22. 350-362 (1995)
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[Publications] Makiko Suwa: "A Continuum Theory for the Prediction of Lateral and Rotational Positioning of α-Helices in Membrane Proteins" Proteins : Structure,Function,and Genetics. 22. 363-377 (1995)
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[Publications] Hiroyasu Itoh: "Estimation of the Hydrophobicity in Microenviroments by Pyrene Fluorescence Measurements : n-β-Octylglucoside Micelles" The Journal of Physical Chemistry. 100. 9047-9053 (1996)
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[Publications] Akinori Etoh: "Light-Induced Denaturation of Bacteriorhodopsin Just Above Melting Point of Two-Dimensional Crystal" Journal of The Physical Society of Japan. (印刷中).
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[Publications] Akinori Etoh: "Ultrasonic Absorption Anomaly of Brain Tissue" Japanese Journal of Applied Physics. 33. 2874-2879 (1994)
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[Publications] Akinori Etoh: "Anomalous Ultrasonic Absorption of Liposome Suspensions in the Liquid Crystal Phase" Japanese Journal of Applied Physics. (印刷中).
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[Publications] 美宅成樹: "液体および溶液の音波物性(書表)" 超音波テクノ. 第7巻. 67-69 (1995)
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[Publications] 美宅成樹(日本物理学会誌編集委員会): "自然の複雑さと階層構造" 日本物理学会誌. 50. 253-254 (1995)
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[Publications] 美宅成樹: "階層構造なしに生物を理解することはできない" 日本物理学会誌. 50. 255-262 (1995)
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[Publications] 美宅成樹(訳): "Robert Turner and Peter Jezzard(著),“心"を観察する" パリティ. 10. 15-21 (1995)
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[Publications] 美宅成樹(訳): "James Purdy(著),等角放射線治療のためのX線照射装置" パリティ. 10. 95-96 (1995)
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[Publications] 美宅成樹(訳): "Wlad T.Sobol(著),らせん型コンピューター・トモグラフィー" パリティ. 10. 104-105 (1996)
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[Publications] 美宅成樹: "シリーズ・ニューバイオフィジックス(11)ヒューマンゲノム計画 第2章 4 膜タンパク質の分類" 共立出版(印刷中),
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[Publications] 美宅成樹(訳): "Robert A.Day(著),はじめての科学英語論文" 丸善, 293 (1997)