1996 Fiscal Year Annual Research Report
児童生徒のいじめの生成メカニズムとその対応に関する総合的調査研究
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08300002
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森田 洋司 大阪市立大学, 文学部, 教授 (80086181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若井 彌一 上越教育大学, 教授 (60004123)
星野 周弘 科学警察研究所, 防犯少年部部長
秦 政春 福岡教育大学, 教授
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Keywords | いじめ / 不登校 / 校内暴力 / 質問紙調査 / 生徒指導 / 国際比較 / 学校 / 家庭 |
Research Abstract |
本年度は、次の4点について成果を得た。 (1)各調査票の設計 児童生徒用、保護者用、教師用、学校属性用の各調査票を設計し、完成させた。児童生徒用調査票は、「いじめ」の定義を含み、背景因子、いじめられ経験、いじめられ経験後のようす、いじめ見聞、いじめ経験等について聞いている。保護者用調査票では、家庭での教育・しつけのようす、子どもの変化等について聞いている。教師用調査票では、いじめの発生のようす、教師間の連携、保護者との連携、いじめ対策・防止実践、研修等について聞いている。学校属性用調査票では、生徒数、教員数等を聞いている。なお、イギリス、ノルウェー、オランダ、アメリカの諸国でも同様の目的をもつ調査が計画されており、本研究会では、これら4カ国の研究者と密接に連絡を取り合い、日本の調査票設計の際には、国際比較を念頭に置き、できるだけ多くの設問が各国で共通するよう配慮した。 (2)調査実施の標本抽出モデルの作成 多段階無作為抽出法により、全国のすべての小・中学校の学級の中から、小学校の単式学級100学級、複式学級20学級、中学校の単式学級150学級、複式学級30学級をそれぞれ抽出した。その際、1学校につき1学級だけが抽出されるようにした。教師用調査票の対象は、調査該当学級の学級担任だけでなく、教科担任、学年主任、養護教諭等を含む該当学級関係全教師とした。 (3)調査の実施 上記の全300校に対して調査依頼をし、(1)の調査票を送付した。プライバシーを確保するために、児童生徒票もあえて持ち帰り法をとり、かつ、各調査票には回収用封筒(シール付き)を用意した。本報告書作成時点では、まだ回収途上であるが、3月初旬の時点で、8割を超える回収率になっている。現在、開封作業、入力前データ整理等の作業を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 森田洋司: "いじめは海外でも共通の課題" 中等教育資料、文部省中学校課高等学校課. 677. 30-31 (1996)
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[Publications] 森田洋司: "「不登校」をいかに理解するか" 高等教育展望. 96-10. 8-12 (1996)
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[Publications] 森田洋司: "いじめ-社会の深層からの視点を" 石附実編著『比較・国際教育学』東信堂. 242-259 (1996)
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[Publications] 秦政春: "子どもたちのいじめに関する実態-「教育ストレス」に関する調査研究" 福岡教育大学紀要. 第46号. 41-94 (1997)