1996 Fiscal Year Annual Research Report
「喪失体験」による悲嘆-受容の心理過程と心理療法的援助の研究
Project/Area Number |
08301010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 総合 |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
上里 一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (50034559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 良二 広島大学, 医学部, 教授 (10122722)
杉若 弘子 奈良教育大学, 助教授 (90257171)
上地 安昭 兵庫教育大学, 教授 (60034667)
山本 麻子 日本大学, 文理学部, 講師 (70200780)
根建 金男 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20156160)
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Keywords | 死別の受容 / 悲嘆反応 / 喪失体験 / PTSD / 心理的援助 |
Research Abstract |
1.「悲嘆反応の心理過程と心理的援助」研究の文献展望 喪失体験による悲嘆反応の心理過程と心理的援助に関する文献を収集して,研究の展望をおこない研究の動向と課題を明らかにした。(学会誌へ掲載) 2.「死別の受容への心理過程と関係する要因」の研究 死別体験をした238名を対象に調査を実施した。その結果,(1)性別,年代では死別後の困難さに有意な差はない,(2)突然の死別が最も強い悲嘆反応を引き起こし病的な悲嘆反応となりやすい,(3)回復に有効なものは,時間の経過,家族のサポートが有効である,(4)悲嘆反応に関係する要因としては,死別の認知的評価,死別時のコーピング,自尊感情,特性不安が抽出された。 3.「震災による外傷性ストレス反応」の研究 児童・生徒を対象とする調査票を作成しており,予備調査では,(1)不安反応は次第に減少している,(2)抑うつと身体反応はむしろ増強している,(3)母親にPTSDが見られるときは子どもにも出現しやすいことが指摘できる。 4.「喪失体験者への心理的援助法」の検討 これまで,2箇所のクリニツクでケースを重ねている。その一例は学会誌へ掲載した用いている技法は,時間制限法と精神分析的方法であるが成果はこれからである。
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[Publications] 定金浩一・上地安昭: "震災をきっかけに再登校を試みた女子高校生のカウンセリング過程" カウンセリング研究. 29(3). 217-225 (1996)
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[Publications] 嶋田洋徳・上里一郎他: "小学生の学校ストレッサーに対する認知的評価がコーピングとストレス反応に及ぼす影響" カウンセリング研究. 29(2). 89-96 (1996)
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[Publications] 富田拓郎・上里一郎他: "悲嘆反応の心理過程と心理学的援助" カウンセリング研究. 30(1)(印刷中). (1997)