1998 Fiscal Year Annual Research Report
戦前日本における資産家・企業家層の形成に関する研究
Project/Area Number |
08303009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮本 又郎 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50030672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 雅之 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (10197535)
上川 芳実 京都学園大学, 経済学部, 教授 (50151775)
沢井 実 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90162536)
小川 功 滋賀大学, 経済学部, 教授 (70252377)
阿部 武司 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10151101)
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Keywords | 資産家 / 企業家 / 『日本全国商工人名録』 / データベース / 株主 / 株式会社 / 株主名簿 |
Research Abstract |
1 過去2年余りにわたる研究の成果を7月27日に大阪市立大学文化交流センターで開催された社会経済史学会近畿部会夏季シンポジウムで公開した。テーマは「戦前日本における資産家の形成と投資行動」であり、宮本の「問題提起」の後、宮本・阿部「明治期における資産家・商工業者の構成」、上川「明治大正期大阪・京都商業会議所の議員構成」、谷本「明治大正期における地方資産家の投資行動」、小川「明治大正期の企業家・資産家の衰退・破綻と投資行動」の各報告がなされた。このシンポジウムに向けて大阪大学で、まず4月に関西在住者による打ち合わせが、6月と7月には準備研究会が持たれた。 2 われわれは、これまで「日本全国商工人名録」の明治31年度版と40/41年度版のデータベース化を大阪大学と成蹊大学で分担して進めてきた。これらの資料は全国の主要な都市および郡部の主な町に存在した、資産規模が比較的大きかったとみられる商工業者の住所、氏名、職種、所得税・営業税納入額を収録しており、従来の資産家研究でも部分的に用いられてきた貴重な文献であるが、全国的俯瞰を可能にするデータベース化はわれわれによって初めて試みられる。そのうち明治31年度分のデータベース化は完了し、宮本と阿部はそれを活用した論文を現在執筆中であるが、データベース自体も数年内に公開する予定である。同40/41年度分についても一部のデータの入力と点検という課題は残されているものの、大部分のデータがコンピュータに入力された。 3 過去2年度に引き続き、各メンバーが上記の資料を補完する諸資料の閲覧・収集に努め、株主名簿のコピー等の資料を大阪大学大学院経済学研究科経済史・経営史資料室に保管した。 4 2月に大阪の千里クラブで研究成果の最終的取りまとめに関する打ち合わせのための会議を開催した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 宮本又郎・阿部武司: "工業化初期における日本企業のコーポレート・ガヴァナンス" 大阪大学経済学. 48-3・4(未定). (1999)
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[Publications] 阿部武司: "戦前・戦後の日本における大企業の変遷" 社会科学研究(東京大学). 50-3(未定). (1999)
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[Publications] 小川 功: "明治30年代における北浜銀行の融資基盤と西成・唐津鉄道への大口融資" 滋賀大学経済学部研究年報. 5. 41-72 (1998)
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[Publications] 沢井 実: "中小機械工業の展開と技術教育・公設試験研究機関・機械商・機械工具商街の役割" 大阪大学経済学. 49-1(未定). (1999)
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[Publications] 上川芳実: "明治期京都・大阪両商業会議所の議員構成" 京都学園大学経営学部論集. 7-3. 1-23 (1998)
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[Publications] 上川芳実: "明治40年大阪府の企業家集団" 京都学園大学経営学部論集. 8-2. 101-138 (1998)
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[Publications] 谷本雅之: "『日本における在来的経済発展と織物業』" 名古屋大学出版会, 472 (1998)
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[Publications] 谷本雅之: "『岩波講座・世界歴史』第22巻中 「もう一つの『工業化』」" 岩波書店, 27 (1998)