Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室田 一雄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50134466)
中島 正治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (40041230)
中尾 充宏 九州大学, 数理学研究科, 教授 (10136418)
篠原 能材 徳島大学, 工学部, 教授 (40035803)
小藤 俊幸 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30234793)
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Research Abstract |
時間発展をともなう現象は理工学の多くの分野で現われ,その数理科学的取扱いは科学技術の中心的なテーマであるといって過言ではない.また,この現象に係わる問題は,数学に豊富な解析対象を提供してきた.本研究では,伝統的に異なった立場・領域で取り扱われてきた発展系の問題を,解法特に離散近似解法の観点で総合的に検討し,新たな結果をえようとするものである. 本研究では研究分担者とその研究協力者の,直接の研究交流をもっとも重視して進める.テーマ別課題研究として各研究分担者が研究協力者の助力をえて恒常的に実施するもので,以下にあげるテーマを重点的に推進した. 1.力学系に対する長時間離散積分法(分担者:三井,篠原,前田,室田,吉田) 2.時間遅れあるいは確率的要素を含む発展系の離散解法(分担者:三井,小藤,齊藤,鈴木) 3.離散近似解の制度保証(分担者:三井,久保田,中尾,室田) 4.発展系に対する高性能かつ安定な離散解法の開発と評価(分担者:三井,大野,中島) 5.発展系に対する離散解法の並列化(分担者:三井,大野,小澤) 97年9月イタリア・Gradoで開催された国際会議(International Conference on Scientific Computation and Differential Equations)は,本研究課題と多くの共通点をもつ,重要な国際的学術会合であり,200名近い研究者が世界各地から出席した.この会議に研究代表者はじめ分担者および研究協力者が参加し,講演発表を行うとともに,各国の研究者と交流を深め,研究の進展に寄与することができた. また,本研究計画も参加して97年12月龍谷大学瀬田キャンパスにおいて応用数学分野の合同研究集会を開催し,多数の参加をうるとともに,分担者等から多くの講演発表を行なった. このように3か年計画の中間年度として,本年度多くの研究成果を収めることができ,その主要なものは裏面記載の発表論文のごとく分担者や研究協力者の手によって公刊され,また他にも多くの学術論文が準備中である.
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